映画「暗数殺人」感想(ネタバレ無し)~真実を暴けるのは真っ直ぐな正義だけ | 鯉太郎&神楽&銀八 3ニャン日和

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カープと漫画とビールをこよなく愛する主婦が、愛する鯉太郎・神楽・銀八の様子等、徒然なるままに綴ります。





今日は夏季休暇。
レディースデーなので前から観たかった韓国映画「暗数殺人」をチョイス@サロンシネマ。





「暗数」とは、実際の数量と統計上あつかわれる数量との差。
主に警察などの公的機関が認知している犯罪の件数と実社会で起きている件数との差を差す言葉とのことです。






韓国で実際に起こった事件を基に、殺人犯と未解決事件を追う刑事の息詰まる攻防を描いた本作品。





【ストーリー】


キム・ヒョンミン刑事は、恋人を殺して逮捕された男カン・テオから「自分が殺したのは7人だ」という突然の告白を受ける。
しかしテオの証言以外に一切証拠はない。
ヒョンミンはテオの言葉は本物だと直感的に信じ、上層部の反対を押しきって捜査を進めていく。証言通り白骨化した死体が発見されるが、テオの証言は二転三転し・・・。








【感想】



暴力衝動が制御できず、残忍な性格でありながらものすごく狡猾で、口先だけで人を翻弄するサイコパスのテオが本当に恐ろしい。
人間も生き物である以上、本人の持って生まれた性質に生育環境がプラスされると、ああいう化け物が生まれてしまうんだろうなぁと説得力がありました。実際の事件だというのがより恐ろしいですよね。






テオの挑発に負けずに淡々と対応するヒョンミン刑事がとても良かった。
サイコパスVS実直な刑事の頭脳戦と心理戦はゾクゾクしました。
ドラマや映画でよく見るこういう頭脳戦って騙しあったり罵りあったりの派手な展開になりがちだと思うのですが、ヒョンミンは冷静。ヒョンミンの目的はテオの鼻をあかすことや自分の手柄ではない。あくまで事件の解決。
人知れず殺されて遺棄された被害者を家族の元に帰してあげたい、そしてこんな人間を1件の罪だけで早期に刑務所から出してはダメ。その正義感だけ。
本物の仕事とはこういうことなんだよなぁ。












俺がどこにいるか、謎を解いて見つけてニャ~











伏線がたくさんあり、複数の事件が入り乱れるので頭の整理が少し必要かもしれませんが、テンポよく進んでわかりやすい脚本だったと思います。
クライムサスペンスがお好きな方、ぜひお勧めです!!