11月30日、12月1日 札幌コンサートホール キタラ

 

ロビーコンサート

ヒンデミット:「弦楽四重奏曲 第2番」第2楽章

ヴァイオリン:桐原宗生 鶴野紘之 ヴィオラ:原香奈恵 チェロ:荒木均

 

ヒンデミット:白鳥を焼く男~古い民謡によるヴィオラと小管弦楽のための協奏曲*

ソリストアンコール*

バッハ「無伴奏チェロ組曲 第1番」より 第4曲サラバンド(11月30日)

    ー〃ー              第2曲アルマンド(12月1日)

・・・・・・休憩・・・・・・

マーラー:「交響曲第1番 巨人」

 

指揮:エリアス・グランディ

ヴィオラ:ニルス・メンケマイヤー*

コンサートマスター:田島高宏

 

はじめて聴くメンケマイヤーは1979年ドイツ生まれのヴィオリストです。

グランディが真っ先に共演者に選んだだけに、素晴らしい演奏でした。

使用楽器はフィリップ・アウグスティン制作の現代楽器です。

「白鳥を焼く男」は初めて生で聴きました。古いドイツの歌謡集がモチーフになったこの曲、まさしく“ヴィオラが歌う”感じです。音をよく響かせたキタラの音響の素晴らしさもあらためて印象付けられました。

アンコールはバッハの「無伴奏チェロ組曲 第1番」から2曲を弾きました。

初日のアンコールを聴きながら、これってバッハの無伴奏だよね、でもどの曲?と自問するくらい違って聴こえました。念のためアップしたヴィオラ版音源とも違います。メンケマイヤーの音楽観やアプローチの違いに新しさを感じました。

 

グランディがこれからも意欲的に取り組みたいと語っていましたが、後半のマーラーは昨日もアップしたようにエネルギッシュな演奏を堪能しました。

年々若返る団員を纏めるのに、若い指揮者は適任だと思います。

グランディの的確な指示の出し方、きっぱりと思い切りのよい速度の指定は自信に満ちていて小気味よかったです。各楽章ごとの「引きずるように」とか「速すぎず」「悠然と、引きずらず」「嵐のように速く」などのマーラーの指示をよく読み込んだうえでのことでしょう。納得のマーラー1番でした。

お昼ごはんの時間も惜しんで練習に割いたと伺っています。団員との距離もぐっと近くなったようです。

主席としての活動が始まる2025年度が益々楽しみになってきました。

 

「白鳥を焼く男」ヴィオラ:アントワーヌ・タメスティト

パーヴォ・ヤルヴィ指揮 フランクフルト放送交響楽団 2012年12月

 

ロストロポーヴィチの演奏で「無伴奏チェロ組曲」第1番全曲 

1プレリュード 2アルマンド(12/1:アンコール)3クーラント 

4サラバンド(11/30:アンコール)5メヌエット 6ジーグ

 

参考:ヴィオラ版アルマンド ヴィオラ:對馬佳祐