どなたかも投書していましたが、YouTubeを貼り付けられないのは、どうやらamebaのせいらしい。

 

というわけで、予告編が貼れないのは残念ですが、映画「無名」ではトニー・レオンと堂々と渡り合った王一博(ワン・イーボー)くんに注目しました。

イーボーくん、ダンスと歌がお得意で人気急上昇のアイドル・スターのようです。

  フライヤーや予告編などでト二―・レオンと並んでいる美男がイーボーくん

  たしかに皆さんが大騒ぎしそうなイケメンくんです。

  上海語・日本語を学んで臨んだ彼の演技力も評判になりました。

  かく云う私も高身長+イケメンなだけの“ただのタレント”と舐めていました。

  イーボーくん並びにファンの皆様ごめんなさい<m(_ _)m>

彼の冷徹な無表情は役柄にぴったりだったし、スタントを使っていないアクション・シーンは、ダンサーらしい切れのある動きが良かったです。60代になったトニー・レオンが怪我をしそうで心配になるくらい迫力がありました。

映画は連休中だったので、彼のファンの若い女性がわんさかと押し寄せるかもという予想は外れました。きっと、映画のテーマが若い人向けではなかったからでしょう。

しかし、重苦しい(日本人にはちょっと辛く、日本の学校ではほとんど教えない)歴史を知るにはふさわしい題材だったと思います。推しのタレント目当てでも良いので若い方たちにもぜひ見ていただきたいと思います。

内容については、論戦になりがちな南京事件(1937年)を避けて1941年以降を中心にしたのは賢明でした。日本軍・国民党・共産党が繰り広げた諜報合戦が主題ですが予備知識として《租界を足場にしている列強(英・米・仏)、同じく租界の構成員でもあるドイツ、不凍港目当てで南下するロシア》という背景を承知のうえで見ると、本当は味方なのか敵なのか判然としないスパイたちがうごめく魔都上海のありようをよく整理して見せてくれていると思います。

この映画を見た中国の方々は、日本人=侵略者として描かれているため、日本では上映されないんじゃないかという感想を漏らしていましたが、歴史を描いているので致し方ないこと、それほど抵抗感はありませんでした。