今朝のラジオから流れてきたのは、ちょっと泥臭い感じがする「仮面舞踏会」組曲でした。「仮面舞踏会」はあまり洗練されていない演奏が好みです。だから今朝のフェドセーエフ指揮モスクワ放送交響楽団の演奏は私の好みにどんぴしゃり。第5曲のギャロップなんか好き放題飛び跳ねっぱなしとでもいいましょうか。

アップした音源は1989年の録音です。

第1曲「ワルツ」は、浅田真央さんがフィギュアスケート・フリープログラムに使ってとても印象に残りましたが、あの時の音源もフェドセーエフ・モスクワ放送交響楽団となっています。同じ音源かもしれません。

この曲の原作となったレールモントフの戯曲は上演の機会があまり無いようです。

一度、劇音楽と一緒に戯曲を上演してくれないかしら。

妻の貞節を疑った夫が、妻を殺害した後でその潔白を知って気がふれるという悲劇や、賭博、裏切り、復讐といった要素も含め、20代の若者の作にしては人生に倦んだような退廃的な雰囲気に満ちていると思います。

自身が貴族だからこそ、その階級の病んだ部分を知り抜いていたレールモントフ。

才気を頼んだ傲岸不遜な貴族の若者は、プーシキン同様決闘に倒れて26歳で亡くなりました。

 

浅田真央さんのフリーが忘れられない Ⅰ「ワルツ」

 

暴れ馬を制御しかねているような・・・Ⅴ「ギャロップ」