私の好きなデザインで結婚当初から使っていた食器、マイセンのブルーオニオンを模したブルーダニューブは美濃焼の丸多製陶所の製品です(1950年ころから輸出されていたようです)。陶光(生活の木)で販売していました。

 

これによく似たデザインの MING TREE は、石川県のニッコー陶器が1957年からつくっているシリーズです。このシリーズに出会ったのは、ブルーダニューブをあまり見かけなくなった頃で、デザインが似通っているものの、白磁の部分の色合いや使っているうちに貫入(釉の細かいひび割れ)が生じるのが気になっていました。

地震関連で石川県の企業について調べていたら、 MING TREE シリーズのリニューアルを知りました。胎土が硬質陶器(ちょっと柔らかい=欠けやすい)からボーンチャイナに変わり、文様の転写方法も変え、見た目も質もずいぶん変わったようです。(でも、文様の均一性が気に入らないワタクシ。一個一個の、染付の滲み具合・インクの重なったところの濃淡・ヒゲのような曲線の微妙な差がツボなのです⇦ホント、めんどくさいヤツパンチ! <(_ _)>)

 

MINGというのはもちろん中国の明王朝のこと、明時代様式や明朝磁器を指します。

ブルーオニオンにしろ、MING TREE にしろ、白磁に藍で染付けた中国磁器のデザイン青花から生まれたものです。磁器の白さと硬さ・文様の洗練がヨーロッパの憧れだった時代の残り香が感じられます。

 

 

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ブルーダニューブ誕生の顛末はリブログで