西村朗さんのあとを継いだ白石美雪さんが担当するNHKFM「現代の音楽」は

「現代音楽100年のレガシー」を放送しています。

 

今日はプロコフィエフの1回目。

「スキタイ組曲 アラとロリー」(ソフィエフ指揮:ベルリン・ドイツ交響楽団)

が初めです。

この曲はバレエ音楽として25歳で作曲、ディアギレフに見せたところ上演を拒まれ組曲として発表されました。ロシア的でないとか、春の祭典の二番煎じと批評されたようです。(その後作曲したバレエ音楽「道化師」は上演されました)

アラはスキタイの太陽神の娘の名で、ロリーはアラを救う勇者。

  スキタイは紀元前7世紀~3世紀頃まで黒海沿岸に遊牧民の国家を建てた

  民族です。シルクロードを通して中国とも交易しており、スキタイのデザイン 

  は、古代中国(春秋戦国時代)の絹織物の動物意匠に大きな影響を与えたと

  されます

  (湖北省・江陵馬山遺跡やアルタイのパジリク古墳から経錦や刺繍が出土)

次の曲は「ロメオとジュリエット」組曲第2番より音譜ラブ

第1曲「モンタギュー家とキャピュレット家」(ムーティ指揮シカゴ交響楽団)

最後に「交響曲 第5番」から

第2楽章(プレヴィン指揮ロスアンゼルス・フィルハーモニック)が放送されました。

 

こどもの時からなぜか大のお気に入りだったプロコフィエフ三昧で、しかも来週も続くなんて!朝から気分は上々です。

プロコフィエフ偏愛のきっかけは、こども向けの番組で放送された「ピーターと狼」ではなく、クラシックの時間に紹介された「古典交響曲」や「三つのオレンジへの恋」「ロメオとジュリエット」などを聴いて、プロコフィエフという名がしっかり記憶されました(こどものころから喰えないやつだったワタクシ、このコロコロした音の名前の作曲家も気に入りました)。

1950年代に小学生~中学生だった私たちの音楽環境は、レコードや蓄音機のある家庭は珍しく、コンサートの機会はほとんど無いし(ホールが無い)、ラジオが重要な音の情報源だったのです。でも、今に比べてクラシックの放送がたっぷりあって、聴く機会には恵まれていました。

 

では、聴いてみましょう

「スキタイ組曲」第1曲 ゲルギエフ指揮 マリィンスキー劇場オーケストラ

 

「ロメオとジュリエット」組曲第2番 第1曲

スクロヴァチェフスキー指揮 ケルン放送交響楽団

 

「交響曲 第5番」第2楽章

フェドセーエフ指揮 モスクワ放送交響楽団

 

どうです?あなたもプロコフィエフが好きになったでしょうか?