10月31日 (火)午後7時~ 札幌コンサートホールキタラ 小ホール

 

キタラ・ワールドソリストシリーズ

ジャン・ロンドー チェンバロリサイタル

J・S・バッハ:「ゴルトベルク変奏曲」 BWV988 全曲

 

休憩なしの演奏でした。

25日の東京・王子ホールに始まり、東京文化会館・三鷹・兵庫と続いたあとです。

私はゴルトベルク変奏曲大好きですから、楽しみにしていました。

演奏が始まって、一瞬(というよりも何分か)ひょっとしたら違う曲に変更になったの?と、不安になったのは(別の方のブログで知ったのですが)ロンドー自作の即興を入れたためでした。本編へのつながりが見つけられず、実はこれが退屈で長く感じられました。ようやくアリアが始まった時にはほっとしました。せめて、事前にこのことが分かっていればそれなりの聴き方ができたと思うのですが・・・・。

ロンドーはフランス生まれ、まだ32歳の若手演奏家です。数々の輝かしい経歴をお持ちです。バロック音楽への造詣が深いようで、ラモーやスカルラッティ、クープランなどもリリースされています。

けれど、私はこの日の演奏に入っていけませんでした。自作即興で毒気を抜かれたまま、そのあとも気分が乗らず、輪郭線が滲んだような演奏が退屈で、ひたすら29・30変奏のメロディを待ち続けました。

《まさか、最後のアリアのあとにも即興なんか弾かないよね》と、なかばおそれながら弾き終えたロンドーの手が鍵盤から離れるのを待ちました。(ご本人は陶酔しているのか余韻に浸っていて、これまた手が離れるまでエラク時間がかかりました。←個人の感想です、悪しからず)

小ホールを埋めた聴衆は大満足だったようです。

 

使用楽器(キタラ所有)

1997年ブルース・ケネディ制作 18世紀ジャーマン/M・ミートケモデル

 

帰宅後聞き直した カール・リヒター(1969年 繰り返しなし)

 

2022年5月のライヴ録音から (Chanx-de-Fonds 音楽ホール)

ロンドーの弾く 第9変奏(こうして聴くと悪くないんだけれど)