去年の11月の定期演奏会の感想で、常任でよべないかしら?と書いたエリアス・グランディが2025年4月から札響の首席指揮者に就任することになりました。

願いが叶いました!\(^o^)/

(予め知らされていましたが、公式発表までナイショでした)

 

カタリン・カリコ、アンドリュー・ワイスマン両氏が新型コロナワクチン開発に貢献したことで、ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。

新型コロナワクチンは、コロナウィルスのスパイクたんぱく質(表面のトゲトゲ)を攻撃する抗体をつくるためのワクチンで、スパイクたんぱく質の設計図が含まれているウィルスのmRNAを使って作られます。

   とても大雑把に云うと、このシステムは

   mRNAが伝えた情報をもとに、人の細胞内でスパイクたんぱく質を作り

   免疫機能が発動して抗体を作り、ウィルスが侵入したときに攻撃して

   排除する・・・と云うように働きます。

mRNAの転写がはじまってすぐに付加されて、特別な働きをする構造(CAP)があります。カリコさんたちのワクチン合成に寄与したのがCAPの働きで、この構造を発見したのが古市泰宏先生(1940~2022年)です。

イントロン(介在配列=余分な構造)とエクソン(DNAのなかでRNAに転写され、タンパク質に翻訳される部分)から成る長いmRNAの頭につくのがCAP(動画再生約1分後)構造です。

CAPは、タンパク質合成時に翻訳の効率を高め、mRNAを細胞内の分解酵素から守る働きがあるとされます。

   昔々放送大学の『分子生物学』を受講したときに、

   「遺伝情報の発現」という単元で、プロセシング・スプライシング

   キャッピング・ポリA付加(ティリング)という転写の過程を学んだのを

   思い出して教科書を引っ張り出した。

 

mRNA転写時に 先端部のキャッピング(帽子をかぶせる)をして

スプライシング(イントロンを除いてエクソンだけをつなぐ、かけはぎ)して

末端部にポリAポリメラーゼをくっつけるティリング 

の様子を模式化した、とても分かりやすい動画をみつけたので、どうぞ