本『喜べ、幸いなる魂よ』 佐藤亜紀 KADOKAWA 2022年

第74回読売文学賞を受賞されました。

この小説もまたたいへん示唆に富んだ刺激的な作品で、私は博物学者ビュフォン、女性のためのベギン会、ハレー彗星観測・日食計算・天王星観測、夫と共に彗星回帰時差を計算し天文観測用時計を組み立てたニコール=レーヌ・ルポート、インフルエンザの世界的流行、ライプニッツの微積分法などについてしっかりメモしています。

厚みこそ『地図と拳』の半分ほどですが、これまた資料・史料を駆使した18世紀フランドル地方に生きた女性を描いた見事な小説でした。

チョー面白い!読まないと損です、あらためてお勧めします。

 

また、翻訳・研究部門で受賞された

本『編集者ディドロ 仲間と歩く『百科全書』の森』 鷲見洋一(すみよういち) 平凡社

もまた、装丁からしてたいへん魅力的です。鷲見さんは佐藤亜紀さんが私淑されている研究者とのこと、う~ん、強力な磁力線を感じます。走る人⇐本屋に走るワタクシ

 

『喜べ、幸いなる魂よ』の感想をリブログしました

いち早く受賞のニュースをキャッチした夫、佐藤亜紀ファンの私に教えてくれたけど、自分が読んだことを忘れていたらしい。

私が女性科学者の話で、自立するために修道会に入って・・・云々と梗概を云ったら、「そういえば、読んだ!」と、ようやく思い出してくれました。目の前の本棚に鎮座しているのに・・・・( *´艸`) 老夫婦あるあるです。