読書:(研究調査のためや興味本位ではなく)教養のために書物を読むこと。
<寝転がって読んだり、雑誌・週刊誌を読むことは、本来の読書には含まれない>あらまっ
これは、かの有名な<人格を持った?>新解さんこと新明解国語辞典の語釈です。
興味本位でソファにごろりとしながら、時にお茶を飲みながら読んでいる私は、ハッとして座りなおしました(ウッソ~( ´艸`))。
何を読んでいるかって?
今日(消費増税直前に)買ってきた
「辞書になった男 ケンボー先生と山田先生」 佐々木健一 文芸春秋
赤瀬川原平:「新解さんの謎」で有名になった、「新明解国語辞典」の編纂者山田忠雄と
「三省堂国語辞典」の編纂者見坊豪紀について、以前放映されたNHKーBSプレミアムの特別番組の取材内容に加筆して、NHKのディレクターが著したものです。
私は、中学時代から「明解国語辞典」を使っていました(私の旧姓が書かれた辞書、未だに健在)。
個性的な新解さんが刊行されたのは1974年。既に卒業した後で、学生向きのこの辞書の独特の解釈については噂でしか知りませんでした。
三省堂が、「明解」のあと、なぜ2種類の辞書を刊行したのか、夫々どのような特徴があるのかなど
知らないまま、この本を手に取りました。
いやー、面白い!
この本はもちろん、辞書の内容が真面目なだけに、思わず吹き出してしまいそうになります(^∇^)
<国民的辞書に秘められた衝撃の実話>というキャッチコピーに胡散臭さを感じましたが(例の作曲者問題があるので、NHKと聞いただけでバイアスをかけてしまうワタクシ)、番組を見るより、この本の方が笑いのインパクトが大きかった
いやいや、あの番組はとてもまじめだったし、この本も、お二人の国語学者に対する敬愛の情が溢れています。
お茶のお稽古の後、本屋さんに寄って何冊か買ったうちの1冊ですが、帰りの地下鉄で読み始めたのがマチガイの元。まさに<措く能ず>という風に読み進みつつあります。
二人の元同僚(お二人とも、「明解」の編纂に関わっていた)がどのように袂を分かったか、これから佳境に入ります。途中にも拘らず、思わずお知らせしたくてアップしてしまいました。
300頁を超えていますが、とても読み易いので今晩中に読めそうです。
章立てが辞書のようにインディックスになっているのも、面白い作りです。
山田先生に叱られないように、教養のために、寝転がらずに読もうっとヾ(@^▽^@)ノ
他に
「唐物の文化史」 河添房江 岩波新書1477
「出雲と大和」 村井康彦 岩波新書1405
「浮世絵に見る江戸の食卓」 林綾野 美術出版社
の3冊を購入。