久しぶりに音楽の記事になります
音楽を聴いていなかった訳ではないのですが、それを記事にすること
つまり音楽を文章にすることの難しさに負けてしまうのです

で、今日はモーツァルトのヴァイオリン・ソナタからヘ長調K376を。
モーツァルトのヴァイオリン・ソナタというと、これまでは2楽章形式のものでしたが、この曲から「速い-遅い-速い」、という3楽章形式になったようです。
この曲はあまり有名ではないかもしれませんが、快活で明るくて、優美。いかにもモーツァルトらしい美しさに溢れていて、若い頃から好んで聴いてきた曲です。
聴いたのはシェリングのヴァイオリン、ヘブラーのピアノによる演奏。


このLPを購入したのが20代前半の頃。
有名なグリュミオー/ハスキル盤をさしおいて、いきなり3枚組のものを2巻、全集で揃えてしまいカセットに録音してクルマの中でもよく聴いていたものでした。
という訳でモーツァルトのヴァイオリン・ソナタというとこのシェリング盤がパスピエのスタンダード。以後何点かのものを購入してきて、例えばピリオド楽器によるクロサキ盤とかツィマーマン盤、録音の優れたヒンク盤などその他、それぞれに愉しませてもらいましたが、今は原点に戻ってシェリング盤を聴くことが多くなりました。
必要にして十分。禁欲的で端正ながら、戯れを感じさせる、愉しくも立派なモーツァルトで、この曲に限らず、モーツァルトのヴァイオリン・ソナタというとシェリング/ヘブラーの演奏を聴いている次第です。
録音も旧フィリップスらしい誇張もなく安定感のあるもので不満なし
ヴァイオリンとピアノの位置関係はジャケット写真の通り、そのイメージのままのように聴けました