ブラームスの交響曲第1番ハ短調作品68
 

パスピエがこの交響曲が苦手なことは何回か云っています。
しかし苦手といっても名曲ですから、クラッシックを聴き始めて60年近くなるので、FM放送なども含めてそれなりに聴いてはいます。
 

で、パスピエにとって印象に残っている演奏は三つ。
まず、ベームとウィーン・フィルとの来日公演
これはテレビを見ていて釘付けになりました。音だけでなく映像もあったせいか、とても感銘を受けました
特にキュッヒルの髪を振り乱して?弓の一部を切らしながらの姿はいまでも思い出します
 

二つめはミュンシュがパリ管弦楽団を指揮したもの
これはブラ1の超有名盤なので書くことはありません。
とにかく、ダイナッミックで劇的。特に終楽章の集結部の迫力には圧倒されました。
またフルート(たぶんデボスト)の美しさも印象に残ったブラームスでした。
 

三つめはセルがクリーブランド管弦楽団を指揮したもの。
聴いたのはFM放送でした。
この交響曲第1番の冒頭。混沌とした重苦しい響きが苦手の一つなのですが、セルの演奏は重苦しさとは無縁な明晰な響き。こんな端正でありながら薄味にならない立体的なブラームスは初めて聴いた、そんな印象を持ってCDも買いました。


ただ。。。この三つは全て音質が芳しくない
そこで手元にあるブラ1の音質を確かめるべく聴いてみました
もちろんツマミ聴きです(__)
殆どはBOX物に入っていたもので、ブラ1は。。。パスピエにとってはオマケです?(^^ゞ


さて、こんな聴き比べをする時にはPCオーディオは便利なんです\(^o^)/
いくつか聴いた結果、アバド/ベルリン・フィルが今回のナンバーワンになりました
ベルリン・フィルが伸びやかに鳴る美しいブラームス
パスピエがこの曲が苦手なのは重苦しくて内向きな響きにあると思っているのですが
このアバドのブラームスはそれがなく、そして美しい。
音場感も豊か。オーディオ的に凄いという意味でなく、音楽を楽しめるという意味での
優秀録音、とパスピエには思えました。
後年のピリオド系の演奏に傾いたアバドはゴメンですが
この頃までのアバドはやっぱり。。。いいです\(^o^)/
蛇足ですがボールト盤のオーディオ的にはイマイチですが、耳に優しいブラームスも良かったです