ベートーヴェンのピアノ・ソナタで好んで聴いているのが作品31の3曲
その3曲のなかでは第17番ニ短調の「テンペスト」が一番有名ですが、昔はともかく今のパスピエが好きなのは変ホ長調作品31-3、そしてト長調作品31-1です。
 

今日は第18番変ホ長調作品31-3。ルビンシュタインの最後のレコーディングというパスピエお気に入りのLPです。


この曲はバックハウスも最後となった演奏会でも弾いています。残念ながら最後まで弾くことは叶わなかったのですが、両巨匠が同じ曲を選んだということは興味深くもあります。
さて、ルビンシュタインのベートーヴェン
90歳とは思えない闊達で力強さにも欠けないベートーヴェン
そして力強くあっても力みとは無縁の艶やかな音色。肩の力が抜けた、自由闊達でありながら気儘な逸脱がないところが素晴らしい。
この曲の持つ、はつらつとした躍動感と優美さのようなものが自然に表現されている、そんな演奏と思いました
パスピエはバックハウスの大ファンでありますが、この曲に限ってはルビンシュタインに軍配をあげたいところです
今回はデジタル化を兼ねてLPで聴いてみましたが、音質もルビンシュタインの艶やかな音色が聞けて申し分ないものでした\(^o^)/