何かと、皆様の物笑いのタネにされる事の多い私。
そんな私の人生の中でも、これ程までに話題にされ、興味を持たれた出来事は他にない。
そう断言できるネタがある。
それは、普通自動車免許(AT限定)を取得した時の話![]()
家族や友人はもちろん、職場の人々、母の友人、近所の方々まで。
「一体いつ、この子は免許を取れるのか」と皆が固唾を呑んで見守り、果ては賭けの対象にまでなった、私の免許取得記(AT限定)
当の本人としては、至極真面目に講習に臨んだので不本意極まりないが、ここまで周囲に話題を提供出来たのだから、それはそれで本望かも知れない。
薄れつつある記憶を掘り起こしながら、その時の事を綴っていこうと思う。
社会人二年目の夏。
私は遂に「自動車免許を取ろう」と決意した。
大学時代に免許を取らなかった理由は、ただ一つ。
東京の大学に通っていた私は、首都高が怖すぎて運転する勇気が無かったのだ。
そしてもう一つの大きな問題。
私は超絶運動神経が悪い![]()
実家から徒歩15分のところに教習所があったが、そこには通わず、わざわざ40分かけて通う遠くの教習所を選んだ。
理由は単純。
近所の教習所は「鬼教官」で有名だったからだ。そんな所に通ったら、鈍臭い私は叱り飛ばされ、最悪免許を取れないかもしれない![]()
私が選んだのは「緩い」と評判の教習所。
京都府下、事故率ナンバー1![]()
ここならきっと、何とかなるに違いない![]()
父母には「わざわざ遠くまで通うなんてアホやん」と呆れられたが、気にせず「何度落ちても補習になっても追加費用ゼロの安心パック」で申し込みを済ませた。
免許を取ると宣言した時の、中高時代の悪友たちの反応がこちら。
悪友三人![]()
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(親友含む
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「そんな無謀な事を考えるなんて、まさかそこまであんたがアホやとは思わんかった」
A子
「へっぽこって50メートル走で11秒切った事が無かったやん。
歩いてるのか走ってるのか分からんスピードに、唖然としたわ」
B子
「ボウリングの「ワースト女王決定戦」をした時、あんたのスコア17やったやん。
文句なしのワースト女王で、びっくりしたわ」
C子
「卓球の試合をした時も、球がネットまで届かへんかったし。試合にすら、ならん。
テニスでも、ボールがネットを越えたこと一回も無かったやん」
A子
「一番衝撃やったのは、ソフトボールの授業。
皆がバットにボールを当てられへんから、先生がピンで固定して練習させた時、この子止まっているボールに三振したのよ。あれは伝説や」
悪友三人![]()
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「あんたが免許取るなんて絶対無理やから、やめとき」
くぅうう。
何で本人が忘れてる黒歴史を、あんた達はそんなに鮮明に覚えてるのさ![]()
濃厚な6年間を共に過ごし、普段の私の様子をしっかり見て来た友人達は、体育の成績なぞ「いつも通り悪い」としか認識していない母なんかより、余程私のヤバさを体感している![]()
とはいえ、教習費26万円は既に支払い済み。
君達に話したのは、あくまで決意表明だ![]()
免許を取った暁には、私の華麗なるドライビングテクでドライブに連れて行ってあげようじゃないか![]()
運転免許に運動神経は関係が無いとも聞くし、心配ご無用さ![]()
こうして、私の免許取得への物語が幕を開けた。