テレビを観ていて、衝撃を受けた。
「1時10分前に集合ね」と伝えた場合、若者には12時50分に集合ではなく、1時10分の少し前に集合、と伝わってしまうらしい![]()
テレビのインタビューで高校生や20代位の若者達が悉く
「えっ、1時10分前だから1時7分くらいに着けば良いんじゃないの」
と答え、そんな我が子達に
「そんなの12時50分に集合でしょ
」
と悉くショックを受けていたお母様達。
テレビを観ていた私も、お母様達と同じ様に
「いつから、日本の常識は変わったんや。
まさか幼男子も1時7分くらい、と答えるのかしら。いや、まさか。いや、有り得るな」
とショックを受け、早速幼男子に聞いて確かめよう、と決意。
帰宅した幼男子に、ドキドキしながら聞いてみる。
「ねえ、1時10分前に集合ね、と言われたら何時に行く?」
頼む。12時50分と言ってくれ
母の願いも虚しく我が息子、自信満々に応え給うた。
「うちは、意外と心配症だから1時に着く様にするかな。
あっ、でも1時5分の到着で充分か」
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「時間に几帳面な自分を褒めてくれ」
と言わんばかりのドヤ顔令和キッズ。
対して、息子とのジェネレーションギャップにショックを受ける昭和女。
「えっ、1時10分前だよ。
当然、12時50分に着くべきでしょ」
「えっ、だって1時10分の前に着けば良いのでしょ。多分、うちの周りの子に聞いたら、皆同じ答えだよ」
「一体、いつから日本の常識は変わったんや。この場合、1時には出発したいから、その10分前には来てね、の意味よ。
つまり、1時の10分前」
「じゃあ、ちゃんと12時50分に集合ね、と言えば良いじゃん。
そんなの分かりにくいよ」
確かに。12時50分に来て、と言えば済む話ではある。でも、でも。
「例えば、会社で上司に1時10分前に来い、と言われたら上司は12時50分の意図だよ。それで君が1時5分に来たら、15分も待たせちゃうよ」
そう言い募る昭和女。
令和キッズ、無情にも言い放つ。
「でもさあ、後10年後にうちが入社するとして、そうしたらママ達の年代ってもうすぐ消える人達だよね。
そしたら、もうすぐ消える人達なんかより、うちらの常識が普通になるじゃん」
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「もうすぐ消える人」という息子の衝撃発言に、思いっ切りぶっ刺される昭和女。
「もうすぐ消える人にだって、配慮してよ。大体、どの年代から変わったんや。
変えたん、誰やねん」
「そんな事言ったって、今は誰も使わない消えた日本語なんていっぱいあるでしょ。
煩く言うと、老害だよ、老害」
うーむ。一理有る気がして来た。
かつて、セーラー服にルーズソックスを履き「チョベリバー」などと宣う私達に、大人達は盛大に眉を顰めた。
ソックタッチとかスーパールーズとか有りましたよね
新入社員の時、おじさん達は「最早宇宙人だ。新人類だ」と盛大に、自分の常識が通用しない新人を嘆いた。
そしてその時、嘆かれていた私は「うるせー、ジジイ。黙れ」と心の中で盛大に悪態をついていた![]()
老兵は死なずただ消えゆくのみ。
余計な事は言わずに「12時50分に来てね」と言えば、全て丸く収まるではないか![]()
ただね。幼男子君。
母に「もうすぐ消える人」と言うのは、止めてくれないか。
真実は時に残酷なのだ。
優しい嘘に本音を包んでお付き合い頂けると、大変有り難いです。