前回のNNオープン後、特に落ち込んだ様子も見られず、あっけらかんとしていた息子ですが、本当は違ったようです。
休日、一歩も外に出ず、惰眠を貪ることしかしないマダオ。
無言の刺すような私の視線に耐えかねたのか、久しぶりに試験会場の送迎を申し出てきました
家の中を、珍しく丁寧に掃除をしながら待っていると、昼食を食べてから帰宅する筈が、予想以上に早いお二人のご帰還
私の顔を見るなり、号泣する幼男子。
「算数の試験でお腹が痛くなって、トイレに行っても駄目で、社会の試験の途中で我慢出来なくて退席したら、トイレから戻れなくなった。うわーん」
しばらく泣いて、整腸剤を飲んだら嘘の様に治まる腹痛
うん、これは精神的なものだな。
「出来ない問題が有ると、どうしよう、どうしよう、と焦って緊張して、その内お腹も凄く痛くなって来た」
社会は、半分白紙。
お腹が痛くて集中出来ず、最後まで行き着かなかった算数は、解き直しをしたら、あと4問は自力で解けた。
泣く幼男子に、母の想いを伝えてみました。
「今、中学受験の真っ只中で、ママも幼男子もいっぱいいっぱいで、受からなかったらどうしよう、と無茶苦茶不安になるけれどさ。
人生は80年もあって、たった12歳で人生が決まる、なんて事は無いの。
勿論、難関校は素敵だよ。
でも、頑張っても届かなかったら仕方がないし、難関校に行ったら幸せになれる、とかそんな単純なものでもない。
君の努力を認めてくれた学校が、縁の有る学校だと思っている。
ただ、これだけ時間とお金と凄い努力を重ねてやるのだから、精一杯合格に向けて努力をして欲しい。
夏休み、幼男子がとても頑張ったのは、一番近くで見ていたママはよく知っている。
だけど試験とは無情で、当日出来なければ、それまでの頑張りなど考慮されずに、容赦なく落とされる。
実力で落とされるのは、仕方がないよ。
でも、もし本番でプレッシャーに負けて、出来る筈の問題が出来ずに落とされたら、とても後悔すると思う。
そして、ママが出来るのはサポートだけ。だから、最後は自分で納得の出来る戦いをしないといけない。
分からない問題が有っても、ここまでやった自分が出来ないなら、他の人も出来ない。他の三教科で、取り返してやる、と思ってごらん。
最後に支えとなるのは、こんなに頑張った、という自信だと思う。
あと五ヶ月、精一杯頑張って、確固たる自信を付けてごらん。
毎回、メンタルで失敗して泣いていても、誰も可哀想だから入れてあげよう、とはならない。
自分で乗り越えるしかない壁だよ。
第一、気持ちの面で上手くいかないなんて、頑張って来た自分に失礼じゃない?
自分で自分の努力に報いてあげようよ。
そして、人生が決まるものでもないのだから、たかが模試で、そんなに思い詰めなさんな。
解き直しですらすらいけるという事は、確実に力は付いているよ。
自分を信じてあげよう」
息子には力を抜け、気にするな、と言いながら、こっそり母は泣きました
こんな辛い思いをさせてしまう位なら、中学受験なんてやらなければ良かったのかな。
親子と言えど、別の人格で辛さをしっかり分かってあげる事は出来ない。
それでも、あと五ヶ月。君の辛さは、同志として半分貰うからさ。
辛い戦いだけれど、ここまで来たら走り抜けるしかない。
「模試には、全部ママが付き添って。入試の時も、いつもママが来て」
Oh,入試も全日程私か
送迎しか、役に立たないマダオ。
家の事など、何もせず惰眠を貪るマダオ。
受験が終わったら、我が家は廃屋と化しているかも知れない。