少し前になりますが、2012年のネット版下野新聞に掲載された記事をみつけましたのでご紹介します。宇都宮市五味渕医院の院長先生のお話です。
元記事:http://www.shimotsuke.co.jp/select/aspo-kenko/vol24/interview
記事に貼付された図表は、加齢による体力低下のグラフ(図1)と、年齢別の運動強度を心拍数で判断する方法(表1)です。
前者(図1)は要するに70歳になると20歳の頃の体力の半分になるということです。
後者(表1)は運動メニューを考える際に参考にし、それまで運動習慣のなかった方が運動を始めるときは、安静時の脈拍数+20/分を目安とし、慣れてきたら、運動強度50%辺りの脈拍数へと次第に目標脈拍数を上げてゆくといいと思います。ただし脈拍数だけでは判断できないので、自分が感じるキツさが、「ややきつい」「鼻で息しながら、あるいはしゃべりながら続けられる」程度に抑えるようにすることが大事で、他人と競争して歯を食いしばって死に物狂い、といったがんばりすぎにならないようにしましょう。
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有酸素運動で健康維持
無理せずニコニコペース
生活習慣病予防など健康維持に欠かせない運動を、安全で効果的に継続するためのコツを五味渕医院(宇都宮市)の五味渕秀幸院長に聞きました。
Q 運動の効果は?
A 心肺機能や筋力の維持改善など身体面の衰えを緩和する効果や、日常を離れ運動することで気分転換ができ、ストレス解消などメンタル面でも好ましい効果があります。
Q どのように運動すればよいでしょう。
A 人間は20歳をピークに体力や体内に酸素を取り込む機能が低下します。加齢による衰えを十分意識し、無理をしないことです。また、生活習慣病や肥大型心筋症などが疑われる人は、メディカルチェックを行ってから運動を始めてください。 中高年の運動はジョギングやスイミング、サイクリングなど有酸素運動を中心に実施し、徐々に筋力トレーニングを加えてみましょう。体調が悪い時などは、運動を中止する勇気が必要です。また、若い時に運動をしていた人は、頭で考えた通りに体が動かず、けがをする人がいます。頭をリセットし、軽い運動から始めることをお薦めします。
Q 30歳代、40歳代の運動量が少ないようですが、どのような対策がありますか。
A 仕事や家族の存在は、運動する機会の減少につながります。通勤で歩いたり、家事をするなども運動になります。犬の散歩や山歩きなど、家族で楽しめる運動を取り入れてはどうでしょう。
Q 運動を続けるためのアドバイスを。
A 自分の適性、運動歴、現在の運動能力などを考慮し、自分に合ったスポーツを楽しんでください。達成可能な目標を持って、仲間と励まし合うことが理想です。そして「ニコニコペース」で無理をしないことが大切です。
(図1)
(図2)