筋肉減少(さるこペニア)と糖尿病の発症や悪化には密接な関係がありますが、これもそれを示す研究の一つです。
夏季文中に「体重を減らすのと筋肉をつけるのと、どちらのほうがつらいか」とありますが、肥満を背景にしたII型糖尿病の治療において、ダイエットと運動は2者択一ではなく両方が必要です。
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筋肉量が多い人ほど前糖尿病状態になりにくい
2011.7.29 , EurekAlert より: 全身の筋肉量が多いヒトほど、前糖尿病状態であるインスリン抵抗性のリスクが低くなるようだという米国カリフォルニア大学からの研究報告。

米国民健康・栄養調査から13,644名のデータを分析したところ、体重に対する骨格筋の割合が最も多かったヒトは最も少なかったヒトに比べて、インスリン抵抗性になりにくいことが明らかになったという。
主任研究者のスリカンタン博士は、インタビューに答えて、『肥満者が体重を減らすのは容易ではありません。私たちの研究は、体重を減らさなくても、身体活動量を増やして筋肉をつけることが糖尿病予防に効果的であることをしめしています。」とコメントしている。
体重を減らすのと筋肉をつけるのと、どちらのほうがつらいかは微妙な選択かもしれないが。
