長閑な田園風景の先に
美しい箱庭のような権現山と神社
聳える岩山の麓に鎮座する巨大な磐座
ひっそりと境内に護られながらも
溢れる出る氣には
隠しきれないチカラがあります。
柿本人麻呂が石見国と大和との往還の途次、たまたまこの磐座神社境内の黄葉を見聞して、感に耐えずこの歌を詠んでいます。
妻籠る矢野の神山露霜に
匂ひそめたり散らまく惜しも
夫婦がこもる家、家と同音の矢野の神山の黄葉は、露霜のために一段と美しく色づき始めた。やがてこの美しい黄葉も散って行くだろうが、誠に残念に思われる
朝露ににほひそめたる
秋山に時雨な降りそあり渡るがね
朝露に美しく色づき始めた秋山(神山)に、どうか時雨よ降ってくれないでほしい。時雨さえ降らなければ、いつ迄もこの侭であるだろうに。
この美しさは時代を超えて四季折々の姿を伝え護られています。
磐座神社
イワクラジンジャ
相生市矢野町森352
磐座神 磐座神
配祀神
倉稲魂命 秦河勝 伊弉冊命 事解男神 速玉男神 大国主
由緒
紀州熊野神社と同体にして古書には石蔵明神、近世は岩倉権現といい1000年以上前に創立せし延喜式外の古社なり。 社側に大岩あり。座光石又は降座石という。初め神、此の石上に鎮座せしを小林佐渡守藤原重保(享保年間の人)の祖現在地に遷座し、明治7年(1874)2月郷社に列せらる。
磐座の磐(いわ)は、大きな石という意味で、磐座の座は「います」と呼んで、「いる」の敬語です。磐座神社は、神が宿る大きな石がある神社ということになります。
磐座神社の裏山には、矢野神山という山がありました。神山の頂上には、大きな石があり、その石の上に、天から神が降りられ、大きな石の一つが転がり落ちたといいます。この石が現在の磐座神社の座光石といわれています。
降座石は、神が天から降りて来た石です。座光石は、山上から神を迎えた石です。
その後、神山をめぐって、森村と能下村が争いを起こし、訴訟になりました。
所有に決まった夜に、大きな岩が2つに裂けたといいます。
磐座神社のコヤスノキ叢林(そうりん)
このコヤスノキは、トベラ科の常緑低木です。葉は長いだ円形で光沢があり、小枝の先に集まってついています。五月ごろ新枝の先に淡黄色の花をつけ、秋には直径1cmばかりの球形の果実をつけます。コヤスノキは、中国地方中部、岡山県東部と西播地方に限って分布し、相生市では磐座神社・瓜生羅漢渓など、谷沿いの照葉樹林内に、チトセカズラとともに広く生育しています。
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Profile 神奈木有紀(かんなぎゆき)
大阪市で広告ディレクターから2014年に独自理論による神奈木流体バランス法を作りセラピストに転身。
神奈木流の成果
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