美の基準と人間力

 

 

春にフランスに行った時、毎朝ホテルで出かける支度をしながら、フランス版のワイドショーみたいな番組を見ていました。そこに出てくる司会者やゲストの女性たちは5060代(?)に見えて、決して若くはなく、髪の毛もメークもナチュラルで顔のシワもそのまんまでした。が、その皆さんにはなんともいえない“魅力”があると感じたのです。なんだか新鮮でした。

 

日本にも5060代のキャスターやアナウンサーはいますけど、概ね若い、かわいい系の女性の方が圧倒的に多いかな。。

 

この国には女性の外見や若さをやたら気にする風潮があるので、海外に行くと、その「美の基準」について、改めて考えたりしてしまいます。特に自分の年齢が高くなるにつれて、そのようなことを意識するようになりました。

 

何年も前のことですが、どこかの会社が女性のロボットの試作品を公開した際、TVに出てきたのは、目が大きくて、鼻が低くて、口は小さく、髪の毛はセミロングで“かわいい感じ”なのだが、胸だけやたらデカい。。というプロトタイプちゃんでした。

 

私はその時笑っちゃいました。いかにも日本人男性が好む女性像をそのままロボットにしていたからです。確かに、街を歩くと、似た感じのかわいい子がいっぱいいます。TVでもそうなので、最近の女優とか歌手とかもう区別がつきません^^;

 

美の基準ってなんなんだろうと思う。今日この頃。

 

欧米に比べると、明らかに日本人は何かにつけ「年齢」を気にするし、若さも美の基準の一つになっているように思えます。男性にどう見られるか。。がキーポイントになっているからでしょうか。

 

 

男性目線的な話になりますが。。(私の偏見なのかもしれませんが)、欧米で“モテる”女性になるには、外見も年齢も関係ありません。というか、“こうしたらモテる”ってものもないし、そもそも皆それぞれモテていたように見えました。モテる基準が1つではないということ。

 

結局フィーリングがあったりというのが一番かな。なので、フィーリングが合うということは、外見というよりは、ちょっとした仕草だったり、ちょっとした会話から感じ取られるユーモアや知性だったりに反応して、相手に興味を持つのだと思います。そして、何よりも自分に“自信”を持つ人じゃないといけない。そして、そこには年齢とかシワとか目がパチクリとか、胸が大きいとか、あまり関係ないのです。

 

上記の裏付けとなるような文章に最近出会いました。それも18世紀のフランスの哲学者、モンテスキューのエッセイから^^。「法の精神」のモンテスキューがまさか“モテる女性”について書いていたとは、、!

 

それには、「美人の場合は、会えば会うほど第一印象とは違うマイナス面が毎回加算されてしまい、結果的に興味を失う。だが、美人ではない女性は、元々美貌を備えていない代わりに、その言動における“チャーム”(=人を引き付ける魅力)を持っている場合が多いので、その外見からは想定できなかったチャームに少しずつ魅了され、愛するようになるのだ。」と書かれてあります。

 

その“意外性”が大事だというのです。「外見の美しさというのは1通りしかないが、(言動による)魅力は、何千通りもある」のだと。

 

“チャーム”、、しかも意識した上での“チャーム”はダメだそう。

本人も気が付いていない”チャーム“が大事なんだと。

(キビシイですね。。笑)

 

 

。。。この先は、2020年8月発売の「メンタルに効く西洋美術」と重複しますので、削除いたします。(2020 Aug) 。。。

 

 

 

 

今までの日本は上記書いた通りだったわけですが、今後は(といっても10年、20年かかるかもしれませんが)欧米のように、外見(年齢含)重視ではなくなる時代がやってくると思います。ますます内面重視、=「人間力」が問われる時代がやってくるのだと確信しています。

 

「人間力」が問われる時代。

「美の基準」が変わる時代。