チャタ。 | 井上友樹のJUMPRIZE日記

チャタ。

2017年も今日で終わり。

あっという間の2017年でしたが、振り返ってみると物凄く充実した一年でした。

 

皆様に支えられジャンプライズを設立してから早7年。

応援してくださっている皆様の存在があるからこそ、毎日が楽しく、そして頑張れます。

 

2018年もジャンプライズらしさ、井上友樹らしさを貫き、精一杯開発業務を頑張っていきたいと思います。

 

皆様良い年をお迎えください。

 

 

 

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話は変わります。

私の相方のチャタ。

動画や雑誌にも多く出演してきたので、ジャンプライズに詳しい方はご存知かと思います。

 

私が開発室にて作業をしている時はいつも横に座って甘えながら応援してくれる最高のパートナーです。

最初の出会いは2012年夏。出会ってからもう5年。

 

チャタはうちの猫ではなく実はお隣さんの猫なんです。

家に猫用の小さな扉が設置されており、外出自由の状態で飼われています。

飼い主夫妻はもう75歳、足が不自由なんです。年の半分以上を海外で過ごしています。

もちろん仲良くさせて頂いており、私は公認でチャタの面倒を見ています。

 

会社を建てる前に住んでいた借家では、庭に小さなプレハブを設置し、その中で開発作業をしていました。

たまたま外の空き地にチャタが歩いているのを見て、友達になろうと近寄ってみたら警戒されて逃げられたのが最初の出会いです(笑)

 

その後、空き地に散歩しに来てるのを見かける度に友達アタックを繰り返していたら自然となつき、小さなプレハブ作業室に毎日来るようになりました。

すぐに泊まっていくようになり小さなプレハブに布団を敷き、切削マシンの騒音の中、毎日のように一緒に寝てました。

 

ジャンプライズ事務所を以前住んでいた借家の真横に建てた理由はたった一つ。

チャタと離れたくなかったからです。

 

ぶっ飛び君95Sもかっ飛び棒130BRもチャタと一緒に開発しました。

もちろんチャタビーも。

ペットではなく、私のパートナーであり親友なんです。

 

現在もう20歳。

5年前は走り回って追いかけっこしたり、アライグマと喧嘩してボロボロになったり激しい猫でしたが、この5年間でだいぶ元気はなくなり、激しさはなくなりました。

 

今年の春、チャタが動かなくなりました。理由は内臓に腫瘍があり、それが悪さをして食事が出来ない。

最悪の事態を想像しましたが、食欲増進剤を定期的に与えながら、先生から教わった治療を繰り返していたらすっかり元気になり、走るようにもなりました。この時は本当に嬉しかったんです。

 

11月、飼い主さん夫妻が久しぶりに海外から帰って来たので、チャタを戻しに行きました。

チャタは私が戻さないと事務所から絶対に離れません。もう開発室を自分の家だと思っているんだと思います。

1月から海外に戻るという話だったのでその間、チャタには本当の飼い主さんと一緒にいて欲しかった。

 

私も11月、12月は出張が続き会社を空ける事が多くなります。

チャタは賢いので私が会社に居ない時は来ません。

来ても私の車がないと残念そうに帰るそうです。

私が不在でも私の車があると家の前で一日座って待っていると妻が言っていました。

 

春に危ない状態になった事、今のチャタの現状、薬の事、エサの与え方を飼い主さんに伝えてチャタを戻しました。しかし13日ぶりにチャタと再開したら・・・とんでもない事態になってしまいました。

 

 

チャタの状態を見る為に飼い主さんの家にお邪魔すると私の姿を見て、泣きながらフラフラ歩いてきて、私の前でよろけて倒れました。

驚くほど痩せ細り、13日前とは別猫。

心臓が止まるかと思いました。

 

聞くと、一週間以上エサも食べない状態で、預けた食欲増進剤も食べないから与えなかったとの事。

5.0キロあった体重は二週間の間に3.7キロまで落ちていて精気がない。

もう老衰だと思うと一言・・・。

 

 

失礼覚悟で、このままではチャタが死ぬ。申し訳ないけど引き取らせてくださいとお願いしました。

 

 

28日は既にどこも病院が閉まっていて、抱きかかえながら哺乳瓶で無理矢理栄養補給。薬も粉末にして混ぜ込み徹夜で看病。29日は朝一番で病院に向かい、検査、点滴治療と注射。

結果、老衰ではなく、栄養失調と脱水症状、貧血による重傷で後1日遅かったら死んでいたと言われました・・・。

 

 

 

 

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28日は瀕死状態でしたが29日の昼にはなんとか歩けるようになりました。

30日は私の腕枕で寝れるくらいまで回復しました。

 

そして30日の夜中。

 

 

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抱きかかえて流動食を与えないと一切食べ物を口に出来なかったけど、自力でカリカリを少し食べてくれました。

嬉しくて嬉しくて。

確実に回復に向かっている。

 

老衰であるならば仕方がない事だと思うし、無理な延命は猫にとって辛いと思う。

でも栄養失調が招き起こした体調悪化。

チャタが瀕死状態でも私に向かって力を振り絞って歩いてきたのは、まだ生きたい。助けてほしいの合図以外には考えられない。

 

正直ここまでダメージを受けてしまったらどこまで回復してくれるのかは分からない。

先も長くないかもしれない。もう覚悟は出来ている。

 

でも私は最後まで自分に出来る事を全力でやってやりたい。

チャタはそれを望んでいるのが分かる。守ってやりたい。

 

責任を持って私が看病をし、面倒を見ます。

完全に回復してくれる・・・奇跡が起こる事を信じて。

 

今はチャタを回復させる事以外は何も考えられないので1月は全てのロケと打ち合わせを現時点でキャンセルさせて頂き、開発室で試作ルアーの開発作業をしながらチャタの看病に専念します。

2月もどうなるか分かりませんがチャタ優先で動きます。すみません。

 

チャタの存在と心の支えがなければ今のジャンプライズはないと私は思っています。

 

丁度1年前の今頃。

飛びキング105HSの開発作業で開発室に引きこもり、不規則な生活を送っていましたが毎日チャタは応援してくれていました。

もう一度チャタと二人でユーザー様に広く愛される唯一無二の製品を生み出したい。

 

2017年最後の挨拶がこのような話で申し訳ありません。