父を偲ぶ。1
じゃ、、、
もう帰るわ。。。
私の言葉に、
ひょいと片手を挙げ、
ありがとな。
と言う父。
父の入所しているホームを私が訪ね、
しばし父と会話したり、好きなものを買って持って行き、
帰る時のお決まりの光景、、、
そんな当たり前の日常の風景が今は懐かしい、、、
もう二度と感じることのできないあの風景。。。
父が逝ってしまった。
今、
父は骨となって私の家にいる。
先に亡くなった後添えの位牌と供に、
二人の遺影が並んで座っている。
後添えの墓は彼女の妹の墓所に間借りして建てた
小さな夫婦墓。
四十九日が過ぎたら父をそこに連れてゆく。
先月、
2月22日、
父の葬儀の後、
父は骨に還った。
父の臨終のとき、
私は父の耳元である言葉をささやいた。
その言葉が父に届いたかどうかは分からない。。。
しかし、
父の手を握る私の手にかすかな力を感じた。
そして、
父は逝ってしまった。
父を偲んで、
しばらく言葉をつなげてみます。
それが故人への最高の供養になると思うから、、、
それが、
私の父への手向けでもあり、
私の贖罪になるのかもしれないと思うから。。。