わが家には水曜日に宮崎中央新聞が届きます。
以前届いた記事の中に高坂勝さんという方の記事がありました。
タイトルは、
「経済成長しなくても幸せになる社会を作りませんか?」
恥ずかしいのですが、高坂さんについての知識は全くありませんでした。
高坂さんは、大学卒業後、大手百貨店に勤めるも成長戦略に基づいた仕事や生活に疲れて、30歳で会社を辞めて自営業の道へ進まれたとか。
そして今では、店を経営しつつ、稲作などにも挑戦しているんだそうです。
その記事を読んで、とても共感を覚えました。
なぜかというと、私の中にも今までのような経済の成長に疑問を感じると共に、このまま世界が成長し続けると「ちょっと・・・」、そんな思いがあるからです。
まず、経済について。
私は経済について、全くの素人です。
そんな素人でも、日本が今までのような経済成長を続けるのは難しいのではないかと思います。
なぜなら人口は減少傾向にあるからです。
統計などによると、数十年先の日本の人口は、かなりのマイナスになる見込み。
そのような状況で、今までのような経済の成長を望むことは難しいのでは?
だからこそ、今までと違った方向性を探る必要があるのかもしれません。
そして、今のような成長戦略を取り続けると、人々はますます疲弊し、社会はどんどんおかしな方向へ進んでいく可能性もあるような気がします。
現在、うつ病に罹患する方が増えているようですが、それも時代の矛盾が噴出しているということなのかもしれません。
また、学校でも、いじめや学級崩壊など多くの問題が山積しています。
それらの問題も社会の病理の表われだったりするのかも。
だからこそ、この辺で社会の方向性というか、向かうべき姿を変える必要があるような気がしてなりません。
どんな方向性?
今までのように一部の人だけが強くなって、弱者は切り捨てられるような弱肉強食の社会にしてはいけないと思います。
一人一人が、人のため、社会のためと協力しあえる社会、そんな社会をつくる必要があるのだろうと思います。
そのために、アドラー心理学やコーチング的な取り組みが必要とされるのかもしれません。
アドラー心理学には、思想があります。
それは共同体感覚と言われるもの。
共同体感覚には、いろいろな定義の仕方があると思いますが、野田先生は、このように話しておられました。
共同体感覚とは、何かが起った時、
「これはみんなにとってどういう出来事だろう?」
「みんなの幸せのために私には何が出来るだろう?」
という視点のことだそうです。
決して、
「これは私にとってどういうことだろう?」
「わたしの幸せのために私は何ができるだろう?」
という考えではありません。
そのような考え方を、アドラー心理学では自己執着と言います。
自己執着する人ばかりが増えると、社会はますますおかしくなるでしょう。
自分だけ良ければという考えで生きるのではなく共同体感覚を持って、一人一人が協力しあえる社会をつくる必要があるような気がします。
その点で、競争社会ではなく、お互いが協力しあって生きていく人々が満ち溢れる社会。
そんな社会をつくっていきたいものです。