交通違反で切符を切られたことがありますか?
私は2度ほどあります。
両方ともバイクに乗っている時のことで20歳前後のこと。
一度は停止線での停止義務違反。
もう一度は、速度違反で免許停止。
知り合いの400ccのバイクで国道を走行していたのですが、前方の車が変な割り込みをしてきたので、追い越そうとスピードアップ。
するとすぐに目の前に警官と思しき人が赤旗を振っているではありませんか。
「しまった~」
その時の違反金は、1万5千円でした。
しかも30日の免許停止。
講習に出て停止期間は1日に縮小されましたが、ガックリきたのを覚えています。
そしてそれ以来、交通違反の取り締まりは、もっとましな方法があるのではないかとずっと思っていました。
取り締まりの目的は交通事故を減らすために行っているのだと思いますが、お巡りさんが隠れてまで違反者を取り締まるのにはヘンだと思おいませんか?
もっとましな方法はないの?
実は・・・
ある本に、カナダのある町で犯罪が激減したという方法が書かれていました。
それはリッチモンドという町。
その町は中国系の移民が多く、犯罪の増加が問題になっていたそうです。
そこでリッチモンドの警察幹部ワード・クラッパム氏が考え出したのが「善行切符」。
よい行いをした市民に対して警察官が切符を切るのです。
普通なら違反や犯罪を犯した人が反則切符を切られるのですが、その町では良い行いをした市民に「善行切符」がきられることになったのです。
その結果は?
犯罪件数が5割以上減り、再犯率も5%未満になったとか。
普通、再犯率、つまり犯罪を犯した人が再び犯罪を犯す率は55%だったそうですが、「善行切符」を導入後、それが5%に減るという劇的な改善を見せたんだそうです。
すごいことだと思いませんか?
その点について、本には、こう書かれていました。
クラッパム氏の実例などから、私は、違反切符の3倍の善行切符を発行すると、犯罪が起きやすい都市文化の根底が変わると考えています。
確かにそうだろうなと思います。
アドラー心理学を学ぶ中で、「人は注目された行動が増える」ということを聞いたことがあります。
つまり、親や教師が子どもの行動のマイナス面に注目すれば、その行動が増えるし、プラスの面に注目すればプラスの行動が増えるというわけです。
それは個々の人だけでなく、集団としてもありうるのではないかと思います。
誰かが良い行いをして「善行切符」を切られることで、それはプラスの側面に注目されることとなり、他の人にとってもそれは良い意味での行動規範というかモデルになり、それを真似しようと思う人も増えるのかもしれません。
どちらの行動が増えた方がいいかと考えたら、プラスの行動をする人が増えた方がいいですよね。
そしてプラスの行動をする人が増えれば、必然的にマイナスの行動をする人も減るわけです。
そして実際に、犯罪が激減するという結果を得たということでしょう。
当然、交通ルールなどに関しても、ルールを守っている人に「善行切符」のようなものを警察官が切ることで、スピード違反や飲酒運転などを起因とする事故なども減る可能性がありますね。
そして、もしかすると「いじめ」も?
学校の先生が、子どもたちの良い行いに注目して「善行切符?」を切る。
そうしたら良い行いをする子が増え、いじめも減り・・・
そのようにして、都市文化の根底が変わるのかもしれません。
ところで、この事例が紹介されていた本ですが、「7つの習慣」に関する本です。
先日、本屋さんに行った際に、7つの習慣が「まんがと図解でわかる」という雑誌サイズのものがあり、思わず購入しました。
7つの習慣は、アドラー心理学の考えと重なる部分もたくさんあり、とても参考になります。
まんがと図解でわかる7つの習慣 (別冊宝島) (別冊宝島 1805 スタディー)