新幹線や電車、バスに乗ったときに隣の人と話すことってありますか?
そのひとは新幹線に乗ると必ず、隣の人と話をして打ち解けてしまうのです。
そしてそれが、人との出会いをつくり、どんどんつながりが広がっていく。
ところで電車やバスで隣の人に話しかけるのって勇気がいりますよね。
急に話しかけると警戒されるでしょうし、会話も長続きしなかったりするかもしれない。
では、そのひとはどのように隣の人に話しかけるかというと・・・
わざと隣の人の靴を踏むんだそうです。
そして謝りながらその人の靴を自分のハンカチで拭く。
しつこく拭いていると「もういいですよ」と相手は必ず言います。
そこを見計らって「私は客商売をしていまして、そんな人間が人の足を踏むなんて言語道断です、ほんま、どんくさいとこがありまして」と自己紹介。
そして最初「はい」「いいえ」で答えられる質問から始まり、次第に答えるのに時間がかかる質問に移っていく。
その際に「なるほど」「へ~」「そうなんですか」とあいづちを打ち、メモをとったりもする!
そうすると相手は気をよくして一生懸命に話してくれるそうです。
そんな感じで2時間くらいのうちに旧知の友人のようになってしまう。
「このまま別れるのはもったいない。東京にいる間に一度、訪ねてきて下さいよ。おいしい肴で一杯やりましょう」なんてこともしばしばあるそうです。
実際に「新幹線ともだち」は100人以上いて、その人たちから連鎖が広がり、仕事へとつながっているんだそうです。
そして彼の行う商売は、景気が低迷しているこの時代でも盛況を極めているとか。
しかし、
そのひとは中学の時にいじめを受け、そんな影響か、高校では問題ばかりを起こしていた。
例えば、バイクを盗んで走り回ってつかまったり、万引きをして、それを売りさばいたり、果ては、高校の隣に隣接する大学の女子更衣室の天井に忍び込んでのぞいていると、天井が外れて落ちて停学になったり!
とんでもない、はちゃめちゃな人生を歩んでいました。
しかし、彼に転機が訪れます。
高校を卒業して兄を頼って東京に出るのですが、そこで人生の師匠に出会うのです。
彼は師匠と共に野菜の行商をします。そこで徹底的に人生に対する考え方、どうしたら人を喜ばせることができるかを学びました。
そこから彼は大きく変わっていきます。
師匠のもとで修業をした後、23歳で生まれ故郷でバーを開店し、26歳でレストランバーを始める。
実はそこにもいろいろ物語があるのですが・・・
レストランバーを開くには2億円以上のお金が必要でした。しかしそんなお金が26歳の若者にあるわけがない。そのため長者番付を見ながらお金を貸してくれる人を順番に探して行くのです。
100人以上の人に断られます。しかしその男は、ついにお金を貸してくれる人を捜しあてます。
そのときのやり取りを聞くと鳥肌が立ちます。
そしてついに念願のレストランバーを開店してしまった。
実はそのひと、そんなエピソードを全国各地で講演して歩いています。
自分の体験談を面白おかしく話すので、ある人は、その男を「日本一の講演家」を呼んでいるほど。
もし、そのひとが近くで講演することがあったらぜひ、聞いてみることをお勧めします。
その話を聞くと成績以上に大切なものがあるということに気付かされます。
「新幹線ともだち」なんかもそうですね。
結局、社会に出ると学校の成績よりも、人とつながる能力だったり、人を喜ばせることのできる人が成功したりするのだろうと思います。
その人の講演は、笑いあり、涙ありで2時間はあっという間に過ぎていきます。
ぜひ、機会があったら聞いてみることをお勧めします。
その人とは?
中村文昭さんです。
ちなみに、8月10日に茨城で、中村さんの「あこがれ先生プロジェクト」という企画があるそうです。
詳細は、また、お知らせいたします。
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