●才能はもって生まれたもの? それとも・・・ | ◆「生まれてきてよかった」そんな実感を持てる子に育てるヒント!◆

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勉強だけできても意味はない!

学習のコツや勉強する意味を一緒に考えると共に

勇気づけでお子さんの健全な心も育ててあげませんか?

次の2つの意見のうち、あなたはどちらを支持しますか?



①「才能は、もって生まれたもので、いかんともしがたい!」




②「才能は努力によって獲得できるもの!」



いかがでしょう?



それについて、これから紹介しようと思っている本の著者は、こんなふうに述べています。



どちらの説を信じるかによって、その後の人生に大きな開きが出てくる



さて、どのような開きが出てくるというのでしょう?



ちなみに、その本の著者は、①のような考えの持ち主を「こちこちマインドセット」の人と表現しています。



つまり、自分の能力は石版に刻まれたように固定的で変わらないと信じている人



それに対して②のような信念を持っている人を「しなやかマインドセット」と表現しています。



そのようなマインドセット(信念)の持ち主は、人間の基本的資質は努力しだいで伸ばすことができるという信念を持っています。



このどちらの説を信じるかによって、その後の人生に大きな開きが出てきてしまうというわけです。



確かに、どちらの信念を持っているかで、人生は大きく変わってしまいそうですね。



では、あなたはどちらのマインドセットをもっておられますか?



こちこちマインドセット?



しなやかマインドセット?



著者は、マインドセットをしなやかにすると学業、スポーツ、ビジネス、人間関係など全てにおいて、抜群の効果が表れると述べています。

そう考えるとしなやかマインドセットを持ちたいものです。


では、何がそのような信念、つまりそのマインドセットの違いを生じさせるのでしょう?


本の著者は、思春期初期の若者を対象に行った実験について紹介しています。



どんな実験かというと・・・



生徒全員に知能検査を10問行います。そして生徒たちをランダムに2つのグループに分けました。



そして一つのグループの子たちに対しては、その能力をほめたんだそうです。



「8問正解したね。頭がいいんだね



そして別のグループの子たちに対しては、その努力をほめた。



「8問正解したね。努力したんだね



グループ分けをした時点では、両グループの成績は変わらなかったんだそうです。



しかし、ほめたあとから、両グループに違いが生じてきたとか。



どんな違いかというと?



なんと能力をほめられた子たちは、こちこちマインドセットの行動を示すようになったんだそうです。



具体的には、そのグループの子たちに、次に取り組む問題を選ばせると、その子たちは新しい問題に取り組むことを避けるような行動を取る傾向があったとか!



それに加えて、能力をほめられた子たちは、その後に出された難しい問題をやって、それが解けないので、自分たちは頭が悪いからできないのだと思うようになったんだそうです。



それに対して、努力をほめた子たちは?



9割の子たちが、新しい問題に取り組むことを選んだ。



しかも、その後の難しい問題に直面した時に、問題が解けないのだったら「もっと頑張らないと」と思うようになったとか。



努力をほめられた子たちは、しなやかマインドセットを身につけたのです。



しなやかマインドセットとは?



人間の基本的資質は努力しだいで伸ばすことができるという信念でしたね。



では、どちらのマインドセットを身につけた方が、長い目で見て成長するでしょう?



答えは、言うまでもないですね。



そう考えると、子どもの能力や才能をほめることには、問題があることをご理解いただけたのではないかと思います。



さて、お待たせしました。これらの事例について書かれている本をご紹介いたします。



それは、「やればできる!」の研究



著者は、キャロル・S・ドウェックです。

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