●もし、短所、欠点があっても全然OK! 視点を変えて、それを利用する? | ◆「生まれてきてよかった」そんな実感を持てる子に育てるヒント!◆

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「あなたは、自分自身に短所、欠点があったとしても自分自身を受け入れていますか?」


この質問は、アドラー心理学のベーシックコースという講座に参加したときに講師の岩井先生が発した質問です。


ちょうど、精神的な健康について考えていて、その条件の一つに自己受容が関係していることを学んでいた時のことです。


上記の質問に対して、どのように答えますか?


まず、自己受容ってなんでしょう?


それを上の質問も示すように、短所や欠点があっても自分を受け入れ好きになることということを前提に話をしたいと思います。


さて、人は理想を設定して、その理想から自分の現状を引き算して自分の価値を決める、そんな傾向があるそうです。


もしかすると多くの人が「理想のお母さん像」を持っているかもしれません。


その理想像は、例えば、決してイライラしたり、怒ったりすることなく、冷静に子供に対処している自分の姿だったりするかもしれません。


でも、現実はイライラ、イライラの連続。


そしてたまに雷が!「ゴロゴロ~!」


そのため、「私ってだめ!」と落ち込む! それがいわゆる劣等感。


その点について野田俊作さんはこう警告します。


理想は、われわれの頭の中にしか存在しないんだ。客観的に存在するのは、現実のこの私だけなんだ。このことを忘れて、あたかも理想が客観的に存在するかのように思い、そこから現実の自分を引き算して採点してはいけない。そんなことをすると、いつだって点数はマイナスになってしまうから。


理想像が高ければ高いほど、現実のイライラしてしまう自分が許せなくて落ち込んでしまう。


でも、野田さ先生は、そうしてはいけないと指摘しているわけです!


では、そうすればいいかというと、野田先生の説明はこうです。


理想はわれわれの道具であって、われわれが理想の道具なのではない。私は理想を捨てろと言ってないんです。理想を本気にするなと言っているだけなんです。なにが現実で何が空想かをはっきり区別しておけば、空想としての理想を持つことは素敵なことだ。

自己受容というのは、だから、理想を捨てることではなく、何が現実で何が空想かを区別して、空想よりも現実の自分を好きになれ、ということなんです。

そのうえで、自ら理想を選びとって、その方向に自らの決断で進路を取れと言ってるんです。


「現に存在していないものと,現に存在しているもの、どちらを好きになりますか?」という問いなんだ。今日の百円と明日の千円なら、私は今日の百円をとりますね。大阪人だから(笑)それに今日の百円を大事にしない人は、明日の千円はかせげない。


結局、理想の自分ではなく、欠点、弱点があるとしても今の自分を受け入れて好きになることの大切さを野田先生は説いているわけです。


いかがでしょう?


弱点、欠点があるとしても今の自分を受容できるでしょうか?


それは、精神的に健康になるための要素でもあります。


そして自分の今を受容できれば、子供の今ある姿もきっと受容できるにちがいありません。


それは、現実の今の子供を見ることでもあります。


そして、そんな見方ができれば、減点主義でなく、加点主義で子どもを見れることでしょう。


そのためにも、お母さんがご自分を受容していただけるといいなと思います。


でも、自分は弱点や欠点ばかりと感じているという方へ!


また、ここで野田さんに登場願います。


あのね、ゴルフでも、自分が持っている道具を嫌いだったら上達しないでしょう。ゴルフやテニスなら。さいわい、道具を買い替えることもできる・・・わけですが・・・


ところが、人生というゲームで使う道具、すなわち心と身体ね、それは買いかえられないんですよ。とにかく、与えられた道具でなんとかしないといけない。そうなると道具に文句を言ってはいけないの。絶対に上達しない。


全員、欠陥商品なんですよ(笑)・・・そういう癖のある道具をどう上手に使っていくかというのが、あなたに与えられた課題なんです。


「この自分をどうすれば理想の自分ととりかえることができるだろうか」という質問をしているかぎり、絶対に正しい答えは返ってこない。


「この自分をどのように使えば、最もうまく生きていけるだろうか」と問わないとダメだ。


全員、欠陥商品?


なんか気が楽になりませんか?


どう上手に道具を使うかが、与えられた課題?


そして適切な質問をする。


「この自分をどのように使えば、最もうまく生きていけるだろうか?」


私もこの質問を自分自身に問うていきたいと思います。


参考資料

「アドラー心理学トーキングセミナー」

野田俊作著