お子さんの話を十分に聴いていますか?
正直言って、聴いていないという方が多いのが現実かも。
ところで聞くという漢字には、“聞く”と“聴く”がありますね。(訊くも)
聞くは、英語のhear ⇒何となく聞こえてくる
聴くは、英語のlisten ⇒音楽を聞くようにしっかり聞く
そんな違いがあるようです。
ちなみに「聴く」を分解すると耳と目と心で十分に聞く、なんてことを聞いたことがあるかもしれません。人の話をしっかり聞くためには、体全体を使って聞く必要があるのでしょうね。
しかし、実際に多くの人は、“hear”で、なんとなく聞いているという方が多いかも!
聞くことは、相手の存在を認める行為。
だから、子供の自己肯定感を高めてあげるためにも、話を聞くことって、とっても重要かつ大切なことなんだと思います。
そのためにもチェックしてみませんか? 聴き上手かどうかを!
きっと聞くことに関してご自分の現状がわかると思います。
それでは、次の質問に対して、YESかNOで答えてください!
(1)悩み事を相談されたとき「君なら大丈夫」「がんばれよ」と励ましてあげることが多い
(2)話し手の表情や態度、言い方よりも、話す内容が肝心だと思う
(3)相手が話してくれたことに対して、必ず自分の意見を言う
(4)相手が取り越し苦労をしているときは「気にするな」「思い過ごしだよ」と言ってやる
(5)相手の話の調子に合わせて、時には作り話をしたり、嘘をついて盛り上げることもある
(6)相手が落ち込んでいるときはこちらから明るい話をして元気づけてあげる
(7)「でもね」「それよりさ」「っていうか」「こうしたほうがいい」「オレなんかもっと……」を使う方だ
(8)相手が暗い話をしたら、話題を変えたり、ジョークでかわすことが多い
(9)だらだらと前置きが長い話を聴くと、「何が言いたいんだ」と怒りたくなる
(10)会話が途切れると、黙っていられないタイプだ
さて、いくつYESがあったでしょうか?
【判定】YESが8個以上の人は聴くことが不得意な人。
5~7個の人は少しは聴くことが出きる人。
4個以下の人は、とても聴く力がある人です。
(作成・武藤清栄氏)
YESがいくつありましたか?
もし、たくさんあったとしても・・・大丈夫! 聞くことは、訓練次第で上手になるからです。
では“聴き上手”になるコツとは何でしょうか? その点についてこの“聴き上手テスト”を考えた武藤清栄さんは、次のようなポイントをあげています。
①思い込みや先入観を捨てる
話を聴く前に相手の先入観をいったん捨てます。
たとえば、こいつはミスが多い男だと思っていると、特に仕事の相談などでは、その感情に流されてしまい『だからダメなんだよ』などと言ってしまうのです
②バックトラッキング(オウム返しに言う)
つらいに対して『そうだったんだ~。それはつらかったろうね~』とか、仕事がきついなら『きついのか』とオウム返しで返してあげると相手が話しやすくなります。
③相手の立場に立って共感する
「あなたの立場だったら、自分でもそうしたろうなぁ」と、相手の立場に立って内面を理解すると、悩む相手に栄養を与えることになります。
うなづいたり、同情しながら耳を傾けるとさらに信頼感が深まります。
④自分自身で決めさせる
「それなら、こうすればいい」とか「お母さんだったらこうするよ」などとすぐ自説を説くのも考えもの。聴き上手は結論を急ぎません。
むしろ、相手の話を理解したうえで『じゃあ、どうすればいいと思う?』と、自己決定が出来るように雰囲気をつくるのです。 (武藤清栄氏)
さて、聴き上手になるコツ、参考になったでしょうか?
子どもの話を十分に聞くことは、キレる子にしないためにも大切だと思っています。
そのため私が行う「勇気づけ勉強会」では、話を聞くための訓練を毎回行います。
やはり、よい聴き手になるためには、何度も練習することが欠かせないからです!