家族によって醸し出される雰囲気はそれぞれ違います。
温かい雰囲気や愛情にあふれた雰囲気。
それに対して冷たく、冷めた雰囲気。
それは、お父さん、お母さんの関係にも左右されるでしょう。
そしてその価値観によっても違ってきます。
価値観は、その人のパーソナリティに影響を与えますね。
どんな価値観や雰囲気が家族内に漂っているでしょうか?
お子さんはそれをどう感じているでしょうか?
そしてそれはお子さんにどんな影響を及ぼすでしょうか?
アドラーの弟子であったルドルフ・ドライカースは「やる気を引き出す教師の技量」という本を書いています。
その中でこんな投げかけをしています。
教師が各生徒に与えている影響に十分に気付いているのなら、教師自身の態度や行動が生徒たちにどのような手本を示しているのかをよく考えるべきです。
この本は教師向けに書かれてはいますが、教師のところを親として考えてみるのはいかがでしょう。
そして次のようにも促しています。
子供が生活状況次第で、どのように成長するのかに関する次の見解を、十分に考えるべきです。
ここで「」べきという言葉が使われていますが。私は、「~べき」という言葉が嫌いなんです。
ほとんどの方が「~べきです」なんて言われても嫌だと思います。
だから「~するとよいでしょう」といった感じで受け取っておいてくださいね。
さて、ドライカースが示した子供の生活状況の違いによってどのように成長するかの見解ですが、それは次のようなものです。
もし、子どもが批判にさらされて生きているのであれば、
非難することを学ぶでしょう。
もし、子どもが敵意の中で生きているのであれば、
闘うことを学ぶでしょう。
もし、子どもがあざけりの中で生きているのであれれば、
内気になることを学ぶでしょう。
もし、子どもが不安の中で生きているのであれば、
恐れることを学ぶでしょう。
もし、子どもが恥ずかしさの中で生きているのであれば、
罪を感じることを学ぶでしょう。
もし、子どもが寛容の中で生きているのであれば、
自信をもつことを学ぶでしょう。
もし、子どもが受け入れられて生きているのであれば、
愛することを学ぶでしょう。
もし、子どもが良いと認められて生きているのであれば、
自分自身を好きになるでしょう。
もし、子どもがなしたことを認められて生きているのであれば、
目標をもつことは良いことだと学ぶでしょう。
もし、子どもが誠実に扱われているのであれば、
真実が何であるかを学ぶでしょう。
もし、子どもが公正に扱われて生きているのであれば、
正義が何であるかを学ぶでしょう。
もし、子どもが安心して生きているのであれば、
自分自身と自分の周りのものに信頼することを学ぶでしょう。
もし、子どもが親切にされて生きているのであれば、
世界は生きたり愛したり愛されたりするすてきな場所だと学ぶでしょう。
さて、お宅ではどんな生活状況を作っていますか?
ぜひ、寛容、受け入れられる、よいと認められる、誠実に扱われる、公正、安心、親切、どんな環境を作ってあげたいものです。
そのためにアドラー心理学でいう相互尊敬・相互信頼のベースが必要なのかもしれません。
子供に対して尊敬?
子供でも尊敬に値する人として尊敬し、信頼することが子供を健全に育てます。