アドラー心理学のベーシック講座というものを受けました。
アドラー心理学の基本的な考え方や理論を学ぶ講座です。
単なる座学ではなく、討議をしたり、ワークをしたり楽しくアドラー心理学の基本を学べる講座です。
そのなかで「教育に生かすアドラー心理学」というパートがありました。
それを学ぶと現在の教育の問題点が見えてくると共に、具体的にどうしたらいいかがわかってきます。
たとえば、賞罰の問題点や甘やかすことがなぜ、子どもの自立を阻むのか。
そして具体的にどうすればいいのか、論議が展開して、とても納得できるのです。
なぜ、現在、アドラー心理学が有効なのかも理解できるはずです。
そのなかで、講師の岩井先生がこれを指針にするとよいと言った言葉があります。
それが、「親(教師)が~をすると子供は何を学ぶか?」です。
親の行動を、子供はよく見ていて、その行動をまねします。
言葉でどれだけ言ってもダメだったリしますね。
たとえば、「人に親切にしなさい」といくら言っても子供はそれが理解できないでしょう。
子供は、周りの人の行動をよく見ています。
お父さん、お母さんが、電車でお年寄りに席を譲ったり、困っている人に声をかけていれば、親切ってそういうふうにするんだと模範を通して学ぶはずです。
しかし、逆もあるわけです。
次のたとえ話をよかったらお読みください。
その人は、住居のように大きな鳥小屋を作って、そのなかで鳥を眺めながら、くつろぐのを日課にしていました。
ある日、その人はオウムに言葉を教えようと、あの手、この手で試したのですが、オウムはいっこうに言葉を覚えませんでした。
彼は業を煮やして、オウムをさんざん叩いて鳥小屋を後にしました。
翌日、彼が鳥小屋に行くと、驚くべき光景が目に飛び込んできました。
なんとそこには、無残に死に絶えた小鳥の姿があちこちに散らばっていたのです。
飼い主がわが目を疑ってみると、怯える小鳥を前にして、あのオウムが、主人である飼い主がやったのと同じように小鳥たちを叩いていたのです。
オウムは言葉をまねる代わりに、主人の行動をまねたのです。
怖いですよね。
この話は、何かの本かなんかで読んだものを、おもしろいと思って書き残しておいたものです。
出どころについては、残してなかったのでわかりません。
それはともかく、人は、まねをしていろいろ学んでいきます。
適切な行動について学んでもらえるならいいですが、不適切な行動について学んでもらっては困りますね。
だからこそ、親や教師はタイトルの質問を意識することが大切なんだと思います。
「親(教師)が~をすると子供は何を学ぶか?」
たとえば、横断歩道で、信号が赤だった場合、どうしますか?
わたっちゃいますか? それとも模範を示しますか?