【短歌】無言の背中言ひかけてやめたる語尾を問はずをり 空気清浄機の駆動音わが影を濡れた背中に滑らせてベッドサイドに男が立てりひらひらと尾ひれのやうに逃れゆく男の舌を咬み損ねたり背を向けてメイクを直すひとときの鏡に君が映らざることこの胸に抱くかたちと思ふまで窓越しに撮る痩身の月