【短歌】月桂樹 | monologue~宥生のひとりごと~

monologue~宥生のひとりごと~

短歌、はじめました

常しへに眠るダフネの唇も柔らかにあれ月桂樹の葉

オーロラの中を昇っておゆきなさい嫗が白き階(きざはし)を指す

月桂樹の枝を束ねて折る音す次はわが首なるかもしれず

流鏑馬(やぶさめ)に引き絞られし弓のごと背骨を深く反らされてゐつ

抗はぬ君の身体を沈めゆくローレルの葉を浸したる湯に




ダフネ=ダプネー。
ギリシア神話によると、アポローンに求愛されて月桂樹に身を変えたのだそうです。

先日「君」と歩いていたら通りすがりの方から月桂樹の枝をたくさんいただきました。
かなしい時にはこの香りを嗅ぐといいのよ、とのこと。
不思議で素敵なおばあさまでした。