Scott Williams 特別W S その1 | 声と言葉と沈黙と。

声と言葉と沈黙と。

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またなんというエキサイティングな時間だったことか。

昨年に続いて、西村壮悟さんオーガナイズのScott Williamsのクラスを受講。

ワールドワイドに活躍する、演劇の本場・ロンドンの超一流の講師の指導をオンラインにて受けられるのは、コロナ禍による社会の変化で享受できたこと。

 

何人かの受講者から「yukaの中で、何が起こっていたのか」という質問を受けたので、記載しておこうと思う。純粋な記録なもんで、愛想もなんもない文でごめんよ。

わたしも参加者の感想読むの楽しいし。

 

★初日★

思えば「演技」するなんて、昨年のこのクラス以降。

戯曲読んだりはあるけど。

緊張しぃ(マジで!!!)な私は、超緊張。


かつ、近頃は久々に発症したある持病??にて、動けない日々が続いていたし。

人のことなんて受けられるんかいな。。。。

 

参加者同士、リピやって。

その後、Scottから「Yuka、僕と一緒にデモでリピやれる? 英語で」と。

 

は???地獄やん。。。英語喋る頭になってないし、実は英文科卒でもなんでもない。

 

ネイバーフッドプレイハウス演劇学校で、サンフォード・マイズナーから直で学んだマスターとの

ガチ本気のリピ(しかも、英語というオマケ付)。

 

Scott、攻める、責める、攻める。

 

私の身体が感情でいっぱいになるので、単純な英語でも浮かんでこなくなる。


そんな時、Scottが助け船を出してくれる。それに乗る。

その間に少し余裕が生まれる。

反応で生まれた感情と言葉が合致する。

 

…あ、これが台詞か…

 

コミュニケーションとしては意味をなさない「言葉のやりとり」を使っている為、それ自体には意味はない。でもその根底に、確実にノンバーバルなやりとりが成立しているのが体感できる。(→コレが彼がよく言う『canoe、フローティング overhead River』的な、やつね)

 

Scottの攻撃に何度も何度も、打ちひしがれて、挫けそうになる。

 

でも立ち上がる。

 

切らない。逃げない。インに入らない。立ち向かう。

 

私の最近の、生き方モットー・「喰らうけど、負けない」

井上裕朗さんの「遊び場」での経験での集大成。

(本当に裕朗さんには、感謝しかない。また逢うことある人なんだろうか…感謝を伝えたいし、リベンジでもっかい芝居したい)


エマ( by「背信-Betrayal」)然り、ノラ( by「人形の家」「人形の家 part 2」)然り。

 

ボクシングのような2分間が終了。

 

終わって、爆笑!!!!

 

なんとエキサイティングな時間だったことか。

 

Scottはみんなに「もしかしたら、僕がyukaに酷いことをしていたように見えただろう」と言いつつ、「これだけの展開があるのは、私たちがgood actorだからだ。『ヴァージニア・ウルフなんて怖くない』もできるね!」なんて仰っておりました、です。

 

(※同作品は、ガチに夫婦喧嘩が展開され、またそれが口汚く、自虐・加虐的で、言語による非伝達性が大事。流し読み知識ですが。スベると、観ても地獄、演っても地獄な作品です。日本人には難度高しだろーな)

 

いやー、面白かった。本当に面白かった。宝物。この2分間で参加費payの価値あり。


私の演劇キャリア史上、最高の瞬間の一つ。

(余談・もう一つは。

言わずと知れた、最愛の師匠と慕うあの人とのあのシーン。無言で見つめ合った時のあの時間。Yes,「クローサー」。わたしは、ポートレートを撮影した。

あの時は、何にもできなかった時代。10000%シロートだった時代。

ただただ翻弄された時間。その人が見せてくれた演劇の手法を、なんだこれは??と探して探して、マイズナーである、という結論に辿り着いて、イマココの私がいる)

 

そして、それに匹敵する最高の瞬間は、やっぱりマイズナー派によるものだったことは、やっぱりわたしはマイズナー一派だ。

 

今回クラスの中で、リー・ストラスバークのメソッドの質問が出て

(その際、Scottが通訳のMeg さんに「Don’t smile ,Meg」って言ってのが、最高にツボでした)


マイズナーでの演技は本当に楽しいことを知ってほしい、だそう。首もげそうな程、首肯。まじ、楽しい。


台詞や動線が入ると、ここまで大きな感情の波に揺さぶられるには、枷がいっぱいかかってくるから、タスクがない時に、ガッツリ翻弄されて、「でも観察する。そして反応する。それを出す」という一連を身体に入れて、相手とつながり続ける、ってことを経験しておくのは本当に大事だな。

 

しかし、大マスターと一緒にリピやったってこともそうだけど、「英語でやった」ってことが大きかった。多分、生放送育ちだから、言葉へのアクセスは非常に早い。(だからセリフが早いって叱られたこと、多々。)今わかった。通常は、これくらいの言葉へのアクセス速度なんだ。だから早回しでやってても、その後の弊害を指摘されて、ぽっかーん、あんたやん、早回しやれって言ったん。。。と思ってたけど、やっと I got it !!! 

 

でも、感情をお手玉しない、ひたらない。

軸は全て、相手にある。

 

またまた余談ですが。

私が司会としてお仕事させていただいている日本最高峰のホテルで、ちょー偉い料理長や皇室付きのサービスマンから教わることも、実は、これ。

演劇やってて、良かった。

 

いやー、このリピの経験をスタイリッシュに整えたら、テネシィとかできそうやな。。。。と思っていたら。

 

次に続く。