今回はトキ25000です。
解説はもちろん長いです。
(分かる人はすっ飛ばしてかまいません。)
1966年から1976年にかけて4500両も製作された無蓋貨車です。
それまでのトキ15000の廃車補充用で、
15000は35トンだったが、36トンにスケールアップしました。
トキの横に書いてある「オ」は36トン車になった事によるものです。
当初は全面鋼板床でしたが、
転動防止のため、木が一部に埋め込まれています。
(くぎ打ち固定をしたりしやすいように。)
特定品輸送用に何両か改造され活躍しましたが、
大半はJRになる前に消滅しています。
(特定品改造車は、自重が重くなって35トン以下になるため「オ」の表記が有りません)
貨物列車の削減、輸送方法の変更で数を減らし、
JR発足時は800両前後しか残りませんでした。
現在は更に数を減らし見つけるのでさえ困難になっているかと思います。
輸送品は多種多様で、
主なものでは、
石灰石、石炭、砕石、鉄鋼品です。
汎用車だった頃は常備駅を定めずに全国運用されていましたが、
JR以降は特定の運用区間で使用されるようになったため、
支社名、常備駅を設定して運用されていました。
関東地区では、
東邦亜鉛の輸送用にタキ15600と一緒に。
中央線の初狩から赤羽線(埼京線)の板橋までの生コン製造用砕石。
本牧地区から上越線渋川への電解用の輸入工業塩。
八王子~梶ヶ谷貨物ターミナル間では花王の2トントラック用コンテナ輸送をしていて、
これのために花王のイメージカラーであるグリーンに塗装をして輸送されていました。
東海地区は、
名古屋南港駅から北陸、信越地区駅への鉄鋼製品。
が有名でした。
秩父、東武はこれをアレンジした車両を投入していました。
(秩父は塗装が黒で有る以外まったく同じでした。)
27327
名古屋臨海鉄道 汐見町駅
名古屋港駅常備
地下鉄の名古屋港駅とは異なります。
読みも地下鉄は「なごやこう」貨物駅のほうは「なごやみなと」です。
(位置的には近所なのですが、全くつながりはありません。)
名古屋から中央線に乗り、
東海道線の下をくぐる直前に右側に分かれていく線路の先に有る貨物駅です。
今はJR東海向けのレール輸送の発着点で有ります。
28331
撮影場所同じ
東港駅常備
国鉄~JR貨車は基本私鉄の駅を常備駅にしないのですが、
例外が有って、例外の一つがこれ。
常備駅表示と、所属支社の表示が、
直書きと、当て板を設けて表記しているパターンが有ります。
模型でも区別するのも面白いかもしれません。
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福島臨海鉄道 小名浜駅
泉駅常備
東邦亜鉛の輸送用に専用使用されていたころの写真。
カバーは飛散防止と水濡れ防止。
後期になって、一部の車両は更新でプレス鋼板から平板鋼板に交換されています。
(補修がしやすいようにと、プレス機械の型が無いとこもあるため。)
その2もあります。