今回のテーマは"お子様のメガネ"
お子様が近視や遠視等の診断を受けて初めてのメガネを作る際に、どのような基準で眼鏡店を選んだら良いのだろうと相談されることが多くあります。
今回はお子様のメガネフレームを選ぶポイントについて紹介していきます。
①お顔とのサイズが合っているか
大人がメガネを選ぶ際には、サイズが変わっていくことを想定して選ぶ人は基本的にはいないと思います。
しかし、お子様の場合は成長と伴にサイズが変化していきます。
サイズが合わないとどのようなことが起こるでしょう。
メガネのサイズがお顔に対して大きい場合
メガネが大きすぎるとズレ落ちやすくなり、レンズの性能が発揮しきれません。
メガネのレンズは光学中心を黒目と合わせること、且つ眼とレンズの距離が適切であることにより発揮されます。
メガネ度数の処方箋には度数以外の情報も書かれています。
例えば、メガネレンズは目からレンズまでの距離によって矯正効果が変化します。
近視の方であれば、レンズが遠ざかれば遠ざかるほど矯正効果は弱くなります。
反対に近づけば近づく程矯正効果は強く出ます。
そうなると、かけ具合に基準がなくては処方箋を出しても一律の矯正効果が得られなくなります。
そこで"角膜頂点間距離"というものを設定します。これは角膜(黒目)の表面からレンズの裏面までの距離を指します。
一般的には『12mm』という基準があり、検眼用の枠などもこれを基準に作られています。
メガネが下がって掛かっている状態では、設定した12mmよりも離れ、レンズの端の方で覗いてしまうことになります。
また、レンズの光学中心を黒目に合わせるための情報として『瞳孔間距離(PD)』という項目もあります。
右眼と左眼の瞳孔の間の長さは人により異なります。この間の距離を指していて、レンズの中心をこの瞳孔間距離と合わせて作ります。
メガネのサイズがお顔に対して小さい場合
小さすぎる場合には、メガネのテンプル(ツルの部分)がこめかみに食い込んで痛くなってしまったり、耳の後ろの部分が痛くなったりします。
お子様のメガネは大人と違い、成長に合わせてサイズを見直す必要があります。
例えば大人は2年間メガネを使ってもキツくはなりませんが、小学校1年生と3年生や中学校1年生と3年生の体格は全然違うものですよね。
かけ心地だけでなく、幅の小さいメガネは前に押し出されるので下がりやすくなります。
かけ位置が下がると前述したとおり矯正効果が弱くなります。
②調整が可能かどうか
鼻パッド編
お子様の鼻は大人と比べて高さがありません。そのため鼻パッドの大きさや形が合っていないと、メガネがズレる原因になります。
鼻パッドの調整が効くフレームがベストですが、セルフレームを選ぶ際には鼻パッドが固定されているものも多く、後からの調整がほとんどできないため、お子様の鼻の形にフィットしているかどうか、チェックすることが大切です。
テンプル編
メガネのツルのことを専門用語で"テンプル"といいます。
大人とお子様の顔の違いとして、このテンプルが沿う部分(お顔の側面の長さ)が大きく違います。
顔幅だけでサイズを選ぶと大人用と大きく違わないケースも沢山ありますが、小学生ぐらいまでのお子様は幅だけで選ぶと耳の後ろの部分が大きく余っていることがあります。
しっかりと耳の後ろの調整ができていれば余っていてもかけ位置には問題がありませんが、フィッティングに影響が出るほど余るものは避けましょう。
フレームによっては、中の芯を切って長さを調節できる物もありますので、眼鏡店で相談してみましょう。
お子様のメガネ選びの参考になったでしょうか。
また、度数の保証期間やフレームの保証・アフターケアなども確認して作ることも大切です。
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