今って、沢山の人から支持を受けて、沢山の人の共感が得られれば凄い!!
と思われています。
テレビの視聴率や、○○ランキングや、いいね!の数。
アートの世界も段々とそうなってきています。
地方再生をかねたアートフェスティバル、
美術館の維持運営のための資金づくり、
音楽の無料配信
結局、これらの流れは何かというと、
「一般大衆向けのビジネス」の要素がアートに色濃くなってきたということでしょう。
日本では古美術商が富裕層のお得意様向けに行ってきたのが、昔の一般的なアートビジネスの形でしたが、今は一般の人にも広く買ってもらおう!という動きがあります。
美術館は入場料以外では税金が50%ほど投入して運営されてますが、昨今の景気の悪さで税金の額は減らされています。
なので、沢山の人に来てもらいたい!という前提は必ずあります。
アート好きな人の中には、
「神聖なアートにビジネスの視点を持つなんて、怪しからん!」という人もいます。
(実際、私も言われたことがあります。)
この考えも、もっともです。
実際、誰にでもわかって、誰にでも共感されるアートって、
アートの本質から、はずれてるんです。
アーとは常識や価値観を変革していくことだからです。
誰にでもわかって、誰にでも共感されるアートなんて、一般常識におもねっているだけで、ツマラナイ。
これではアートの凄さは伝わらないわけです。
ほんと、ジレンマです。
誰にでもわかるアートは底が浅いものになってしまうし、
アートの本当の本質を言えば、一般受けしない。
これは、アートだけに限りません。
誰でもできる、誰でも解るコンテンツは底が浅いものになるし、
物事の本質を突き詰めるコンテンツは一般受けしない。
今の世の中は明らかに、
「誰でもできる、誰でも解るコンテンツは底が浅いもの」
の流れで出来ています。
そして、一番怖いなと私が思うのは、
「底が浅いもの」を「価値があるもの」として受け取ってしまう人の認識です。
「誰でも簡単、わかりやすい○○方法!」
なんて本が沢山ベストセラーになるんですから。
誰でもできる、誰でも解るコンテンツで、
貴重な、重要な物なんか、ありません。
私はアートの凄い所を伝えたいので、簡単分かりやすくなることは、目指さないです。
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