人はよく「これは価値がある!」と言いますが、
価値とは何なんでしょう?
あなたは自分がしていることの本当の価値を分かっているのでしょうか?
今回ある展覧会に行ってその意味が少し解りました。
私は小さいころから長年、色々な展覧会に行ってます。
でも、芸術好きな人が「これぞ芸術!」というルネサンス美術の絵画って、今まで私はあまり魅力を感じられませんでした。
理由は、普通だから。
普通に綺麗で、インパクトもないし、どれも同じような描き方だし・・・。
私はアートが好きな人間であって、美術史の研究者ではないので、自分の好きな展覧会ばかり行ってました。
ただ、ここ5-6年はああいう「The芸術」というようなルネサンス美術も積極的に観ます。
先日も「ティッツァーノとヴェネツィア派展」に行きました。
相変わらずのよくある「The芸術」の描き方です。
技術的に言えば、修練している現代の芸術家ならこれくらいの絵は描けると思います。
それを、なんで古いからというだけで観る必要があるのかな?と以前の私なら思っていました。
それが私の昔の「価値観」だったわけです。
しかし、展覧会で同時代のいろんな作家とティツィアーノとその愛弟子とを比べてみると、
ティツィアーノ一派は圧倒的に上手い!!
というか、今の価値観から言うと、他が下手すぎる!!
彼が描がく人物は生き生きとしていて、ぬくもりやその精神力を感じることも出来ます。
そうすると私の価値観も
「ティツィアーノって凄いよね!」
となるわけです。
現代の美術の技術や先進性と比べると、価値を感じられなくても、
その時代のほかの作家とを比較すれば、すごく価値はあるわけです。
逆に、ルネサンス期の芸術にその時代を支えた典型的な価値観があるから、今の多種多様な芸術の素晴らしさが際立つのです。
そのように、
価値という物は、実はそれ単体で語ることはできません。
価値を語るとき、必ず何かと比べてそれが語られるわけです。
過去の芸術作品があるから、現代アートの素晴らしさを語ることが出来るのだし、
現代のアートがあるから、過去の芸術作品のすばらしさを語ることが出来るのです。
もし、あなたが現実社会を変えたいと思うなら、すぐに役に立つノウハウや技術だけを学んでいたのでは、実はその本当の価値を知ることはできません。
実務や技術や経営など、人間社会の泥臭い現実に向い合っている人にこそ、アートはあります。
アートはそういう人たちに、自分の行っていることの価値を鏡写しに教えてくれるからです。
「メタ・アーチング」の思考法を使えば1回度、展覧会にいくだけで大きな気づきが沢山得られるようになります。
今回の展覧会で気づいたことはまた、メルマガでお伝えしていきますね。
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