昔、人々は厳しい自然の中で、いつも命の不安を抱えて暮らしていたのね。
子供が生まれても丈夫に育つとは限らない。なんとか家族を守りたい。これは今も変わらない母親の切実な願いですよね。
その中で森の木は冬になると葉を落とし、まるで死んだようになるのに、春になると芽吹く力を持っている。
この再生する力を、自分たちの子供に与えたら、丈夫に育つかもしれない、愛しい人の命をなんとか守りたい。
そういう母親の気持ちから、魔女という存在が生まれてきたんだと思うんです。
魔女はね、見えない世界を想像し、そこにあるエネルギーを感じて、暮しに取り入れていった。それが薬草採集につながり、やがては不思議な力、魔法と呼ばれるようになっていったのではないかしら。
魔女って本当は、そういう人だったのよ。
歴史の狭間で悪者にされる時代もあったけど、キキの場合はほうきで飛べるという力を生かして、見えない世界を見、想像し、工夫を凝らし、一人で生きていく。
魔法は想像する力といってもいいかもしれない。これはキキに限らず誰でも持っている力。
心が動くと、だんだんとその人の魔法が育っていくのよね。だから、魔法は一つ。そして誰でも持っているものだと思っているの
『角野栄子の毎日いろいろ』(角野栄子=著 KADOKAWA出版)より抜粋
これを読んで最初に思ったのが、フィンランド東部にある、森や木に対する信仰。
フィンランドには、『分身の木(守護の木)』という、自分の木を持つという風習があり、子どもが生まれると、その子どもの分身の木を植え、生まれたばかりの赤ちゃんの手を、守護の木の幹に触れさせるそうだ。🌲
その地域の人々は、何かがあった時には、夢や悲しみをその木に語り、代々その木を守り、後世へ伝えてゆくんだとか。
もしかしたら、この風習も、角野栄子さんの言う、母親の気持ちから生まれたものなのかも~と思った。💓
元気に幸せに育って欲しい。🌱
そんな母親の愛、想像する力から魔法が生まれたんだとしたら、人が想像したものが創造できるって、人が本来持ってる力って、ホントにすごいものなんだなって思う。🌟
もちろん、その力は私の中にもあるし、みんなの中にもあるはずだ。
私の知り合いは子供の頃、テレビで相撲の試合を見て、あの大きな相撲取り相手に、「自分なら簡単に勝てるのに❗」と、本気でそう思ったんだと言っていた。
私の友達のチャーリーも、小さい頃マジで魔法が使えると思っていたんだとか。
きっと、みんな忘れているだけで、子供のほうが その事を知っているのかもしれない。🤔
それを眠りに眠って、すっかり忘れてしまった私たちだけど(一部覚えている人もいるだろうけど)、もう思い出しても良い時だ‼️👌
角野さんも、「これはキキに限らず誰でも持っている力。」「誰でも持っているもの」だと言っている。
私たちは、これからどんどん本当の自分を思い出すにつれて、自分の使える魔法もわかってくる。
今は、大きな鍋の中に、自分のワクワクするもんや、気になるもんを色々ぶっ込んで、グツグツと自分オリジナルの魔法の薬を作っている最中。🧙
時には配合を間違えて爆発して、ドリフの爆発コントみたいになるかもしれない。
もうすでに、スナックのお酒のボトルキープみたいに、いろんな人の名前のタグが付いた魔法の瓶が、どこかの棚にたくさん並べられているのかも。
これからはみんな、魔法使いだ❗🧙
自分オリジナルの魔法を使って、地球天国で手品みたいにそれを披露し、当たり前のように たくさんの奇跡を起こす。
なんて素敵な世界なんだろう❣️