出演:田中泯、宮田まゆみ、石原淋

(2024.3.28-4.14新国立劇場、4.27-28ロームシアター京都)

日本上演の初日は、坂本龍一の命日だった。3.29 に観た。

 

美しい立ち姿の宮田まゆみ(笙)が舞台一面に敷き詰められた水の中を悠久の音色とともにゆっくりと横切っていく。このシーンだけで一気に夢の世界に引き込まれ、時間の概念がわからなくなり静謐な時空感に誘われた。

 

迫力ある高谷史郎の映像。田中泯がレンガを丁寧に並べる行為、抑制の効いたオドリで存在そのものとなりヒタヒタと語りかけてくる。

ただただ伸び縮みする静寂に浸り、その感覚は終演後もまだ続いていた。

あぁ、もう一度、浸りたいなぁ。