踊り部 田中泯「外は、良寛。」
20222.12.16-18(於:東京芸術劇場)
身体言語 田中泯
言語空間 松岡正剛
空間透影 杉本博司
なんとも贅沢なメンバーによる劇場公演。
芸劇の舞台構造をうまく活かした演出で、静謐な海の映像が美しい。
中央に垂れている太いロープのようなものが時々揺れ動き、良寛が書いている筆のようだ。
北の気配を漂わせながら、音数少なく鳴る三味線と語りの声が心地よい。
アッという間に北に誘われた。
静かにゆっくりと時間が流れていく。
時間と空間の感覚がなくなってきた頃、微かな音量で聞こえてきた都はるみの「好きになった人」で舞い始めた田中泯。
あーー、カーテンコールで演歌や歌謡曲が流れるアングラ芝居を観てきた世代には、たまらなくエモくて刺さった〜〜!
みんな孤独だから独りではないのだという良寛さんの心の叫びがヒタヒタと伝わってきたような気がした素晴らしい舞台だった。