20世紀芸術+展覧会   今 しか触れない芸術

10.1-10.10 於:Brick-one

日替わりで池宮中夫のソロなどのイベントが繰り広げられた。

 

観に行けるか迷っていたところへ、展示会場が出来上がったこの写真を拝見して圧倒された。

私自身が石井みどり・折田克子の資料と関わっていることもあり、これは何としても立ち合いたいと思い、最終日の講話(森下隆+吉田悠樹彦)、池宮中夫のソロダンスの日に行った。

 

いつものスタジオでありパフォーマンス会場が、常設の資料館になっちゃったのかと思うくらい、貴重で多様な資料が展示してあった。

 

主に池宮信夫氏が所蔵していたものである。

信夫氏は、舞踏が台頭した時代に重要なポジションの方だった。土方巽や大野一雄からの信頼も厚く、大野一雄が信夫氏の仲人さんでもあったし、土方直筆の書簡も展示されていた。

テレビ番組の演出台本等も多数手掛けていたようだ。

 

1970年代後半だったか、信夫氏が現代舞踊公演に出演していたのを観たことがある。なんとも飄々とした方でユニークな作品だった記憶がある。

 

この日の池宮中夫氏のソロもずーっと一人遊びを楽しんでいる茶目っ気のある少年のようだった。

 

日本の洋舞の歴史を語る上で、現代舞踊にも舞踏にもどこにも属さない踊りをおどる池宮信夫、中夫親子の存在を、しっかりとアーカイヴに残して欲しいと思った。