TODAY'S
 
​読書





​本を守ろうとする猫の話

夏川草介






小説は読んでいる間が、一種の夢をみているような時間。

夜寝ている間だけではなくて、私たちは小説を読むことで、

起きている間も夢を見る事ができるのです。  齋藤孝 




​あらすじ 


夏木林太郎は、一介の高校生である

幼い頃に両親が離婚し

さらには母が若くして他界したため

小学校に上がる頃には祖父の家に引き取られた

以後はずっと祖父との二人暮らし


祖父は町の片隅で「夏木書店」という

小さな古書店を営んでいる

ところがその祖父が突然亡くなった


面識のなかった叔母に引き取られることになり

本の整理をしていた林太郎は

書棚の奥で人間の言葉を話すトラネコと出会う


トラネコは、

本を守るために

林太郎の力を借りたいのだというが…



米国、英国をはじめ、

世界35カ国以上で翻訳出版されている

21世紀版『銀河鉄道の夜』





​作者が大好きになる本 


読んでみたら、なんで売れていたのか

その理由がハッキリ分かる本です

とても読みやすいので、

中高生にもおすすめです!


そして本好きには

刺さりまくる一冊です!



作者の方は

この小説の内容に解説書くのは大変だから

自分で解説書きました、という

優しい方です

お医者さんなんだそうです


この最後の解説を読むだけでも、

夏川草介さんか大好きになってしまいます



私もたくさんの本を読んで来ました

家から1番近くにあった

大好きな本屋がなくなってからは

さらに、本屋をなくしたくない!と

たくさん本を買って読んで来ました


子どもが本を読まないのは

大人がスマホばかり見てるからだ、と聞いて

自ら本を読む姿を子どもに見せて

子どもにも読んで欲しい、という

思いもありました



でも、ともすればそれは

本当にその本を読みたいから読んでいるのか?

ただのノルマなのか?

分からなくなってしまう時もありました



夏川草介さんは、この本の中で

「本を読む」とはどういうことなのか

その大切な意味を教えて下さっています




その中で

第九の「歓喜の歌」が好きな所長に

林太郎は言いました


あなたのやっていることは

第九のフィナーレだけを

早送りで聴くようなものだ、と


「フィナーレだけを早送りする」


面白いかもしれないけど、

それはベートーヴェンの交響曲ではないのです


林太郎がなぜそんなことを言ったのか

所長はどうやって本を読んでいたのか

ぜひ、実際にこの本を読んで

確かめてみて欲しいです



そして、これを読んで

自分はこれからどのように

本と向き合っていくべきか

色んな人に考えて欲しいな、と思いました



やっぱり、続編も読みます!










​子どもの受験で試されるのは家族だ、というこの本も、読んでみたい↓

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