​黄色い家

川上未映子


2月1日の読売新聞で発表されていました!
第75回読売文学賞、小説賞受賞‼️
おめでとうございます!



​あらすじ 


2020年春、惣菜店に勤める花は、
ニュース記事に黄美子の名前を見つける。
60歳になった黄美子は、
若い女性の監禁・傷害の罪に問われていた。

長らく忘却していた20年前の記憶――
黄美子と、少女たち2人と疑似家族のように暮らした日々。

まっとうに稼ぐすべを持たない花たちは、
必死に働くがその金は無情にも奪われ、
よりリスキーな〝シノギ〞に手を出す。

歪んだ共同生活は、
ある女性の死をきっかけに瓦解へ向かい……。

今世紀最大の問題作!



​花の頭の中が全部見える 


このお話は、
花の頭の中が1から10まで
全て丁寧に丁寧に語られています


わたしは黙ったままなにも言えなかったけれど、蘭の言葉に、じいんとしていた。音が聞こえるくらい、じいんとしていた。たしかに自分はこれまで何度もひどい目に遭ったと思うし、今だって焦りや不安を誰とも共有できない淋しさや、やりきれなさのようなものを感じることがあった。でも、ちゃんと見ててくれたんだなと思った。わたしの苦労というか、そういうのをちゃんとわかって、見ててくれてるんだなとそう思った。



花の気持ちが手に取るように分かります
だから、一つ一つ、
自分で経験しているような錯覚に陥り、
まるで、自分がそんな風に思っているような
自分の脳みそが花の脳みそに
乗っ取られてしまったような
異様なのめり込み方をしてしまいました

でも、時に考え過ぎる時もあって
そんな風に考えたくない時もあって
脳みそがグラグラして
クライマックスは
アタマが爆発しそうになって
ほんとに、とにかく凄かったです


読んでいて分かると思うのですが、

この本、改行が少ないのです

だから、余計にその思考の中に

グルグル入って行ってしまいます



本当にすごい本に出会ってしまいました

少し重めなので時間のある時に

ぜひ、じっくり読んで欲しいです!


とにかく、信じられないほど

ものすごい読書体験ができます‼️





名言もありました。

本の中で探してみて下さい!↓


​「幸せな人間っていうのは、たしかにいるんだよ。でもそれは金があるから、仕事があるから、幸せなんじゃないよ。あいつら、考えないから幸せなんだよ」



お金についても深く考えさせられます…





まだ、読みたい本がたくさんうさぎのぬいぐるみ