本日の読書感想文




​その扉をたたく音

 瀬尾まいこ



    

小説は読んでいる間が、

一種の夢をみているような時間。


 夜寝ている間だけではなくて、
私たちは小説を読むことで、
起きている間も夢を見る事ができるので
す。

〜齋藤孝〜





あらすじ 


音楽と人が生み出す、希望の物語。

29歳、無職。

ミュージシャンへの夢を捨てきれないまま、

怠惰な日々を送っていた宮路は、

ある日利用者向けの余興に訪れた老人ホームで、神がかったサックスの演奏を耳にする。


音色の主は、ホームの介護士・渡部だった。

「神様」に出会った興奮に突き動かされた

宮路はホームに通い始め、

やがて入居者とも親しくなっていく――。


人生の行き止まりで立ちすくんでいる青年と、

人生の最終コーナーに差し掛かった

大人たちが奏でる感動長編。




​また、泣きました 


このお話には

「水木のばあさん」と呼ばれている

おばあさんが出てくるのですが、

水木のばあさんと宮路のやり取りが、

いつの間にか

母と息子のように思えて、

水木のばあさんの言葉に

涙が出てしまうのです。



あのころの私は、生きるのが惨めだった。
そよかぜ荘に入って1ヶ月。
トイレもお風呂も介助がいる。
恥ずかしくないわけがない。
開き直っているふりをしつつ死にたくなった。もう91歳だ。死んだほうがいい年なのに、どうして生きなきゃいけないんだろうかと苦しかった。


でも、こう言っていた水木のばあさんが、

宮路に出会ってどう変わったのか

そこはぜひ、

この続きを読んでください。


気がつくと、涙が止まりません。




こんな人におすすめ 


文庫が薄くて、

あっという間に読めるので

なんか良い話ちょっと読みたいな〜、

っていう人にオススメです。


瀬尾まいこさんの本は

どの本も、とてもあったかい。

読んだ後に、ホッコリするし

少しホロリとする、

その塩梅がとても、心地良いのです。



年末年始、ちょっとのんびり

良い話を心に刻んでみたい方、

ぜひ、読んでみて下さいね!