怪物
坂元 裕二
あらすじ
「豚の脳を移植した人間は人間?豚?」
シングルマザーの早織に、息子の湊が投げかけた奇妙な質問。
それ以降、不審な行動を繰り返す湊に、早織は学校でのいじめを疑うが…。
母親、教師、子供の3つの視点から語られる物語に潜む"怪物"の正体とは?
「怪物」の正体って何だろう
脚本を坂元裕二さんが書いており
視点が3つに分かれているのが面白い
だんだん、ぐちゃぐちゃに絡まった
糸が解けるように
色んなことが少しずつ
明らかになっていきます
なぜ、あんなことをしたのか
どうして、そんな風に
言わなければいけなかったのか
あの時、どこにいたのか
などなど……
だんだんと分かってくるのです
その謎を解き明かしたくて
どんどんページをめくってしまい
私は1日で読み終えてしまったのでした
いじめ、虐待、シングルマザー…
社会で考えなければならない
難しい問題
その真っ只中にいる子ども達に
私たちは何ができるのでしょうか
きっと、逃げ出したいのだろう
でも
きっと、隠そうとするのだろう
そんな時
大人ができることって何だろうか
そんなことを考えさせられ
いつのまにか、「誰か」に引っ張られるように
深くのめり込んでしまうお話です
読後感は…
「はーい、読み終わった!スッキリ!」
という感じではなく
読み終えてからも
少し考えてしまいます
「怪物」に少しの間
魂を乗っ取られたかのような
私は、読み終えてから
すぐには立ち上がれませんでした
旅行とか楽しいイベントへ行く途中は
お勧めしませんが、
何かにのめり込みたい、そんな気分の時は
あっという間に
その世界に入ることができます
安藤サクラさん大好きなので
映画も観てみたいです
