ハンチバック
あらすじ
「生きれば生きるほど
私の身体は
いびつに壊れていく」
井沢釈華(しゃか)の背骨は、
右肺を押し潰すかたちで極度に湾曲している。
十畳の自室から釈華は、
あらゆる言葉を送りだす。
選考会沸騰の大問題作!
芥川賞受賞作品です。
‼️の連続…
読み始めから衝撃の連鎖…
次から次へと
その衝撃的な文章が襲ってきます
それをしっかり受け止められるのか
試されているような文章でした
でも、1センチくらいの薄い本で
どんどん読み進めてしまい
私は2時間近くで読み終えてしまいました
あっという間に読み終えたのに
心にズシリと残ったものが多い
普段は考えない
健常者としての生き方を考えさせられます
厚みが3、4センチはある本を両手で押さえ
て没頭する読書は、他のどんな行為よりも背骨に負荷をかける。
私は紙の本を憎んでいた。
目が見えること、
本が持てること、
ページがめくれること、
読書姿勢が保てること、
書店へ自由に買いに行けること、
ーー5つの健常性を満たすことを要求する読書文化のマチズモを憎んでいた。
その特権性に気づかない「本好き」たちの無知な傲慢さを憎んでいた。
考えたことがなかった
目が見えるうちは、読書ができると思っていた
目が見えても、本の持てない人がいる
ページのめくれない人がいる
読書姿勢の保てない人がいる
自由に買いに行けない人がいる
私は恵まれ過ぎている
もし、読むのなら
覚悟して読み進めることをおすすめします
この作品は
好き、嫌いが分かれるかもしれません
本を読めば、その本がいつも
自分を応援してくれるとは限らない
リスクを伴う読書、というものもあります
裏切りもするし、
負担を負わせることもある
でも、だからこそ
読書は面白いのだと思います
そんなことに
改めて気が付かせてくれる
読書好きに読んで欲しい本です