クスノキの番人
東野圭吾
あらすじ
不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。
そこに、弁護士が現れ、依頼人に従うなら釈放すると提案があった。
そこで依頼人の場所へ向かうと、伯母だという女性が
「あなたにしてもらいたいこと、それはクスノキの番人です」と言った…。
「秘密」「時生」「ナミヤ雑貨店の奇蹟」に続く、感動エンターテイメント作品。
グッときたポイント
ホステスがよその旦那と不倫して作っちゃった、という自分の生い立ちについて
「つまり俺なんて、本来なら生まれるべきじゃなかった人間です」
と言った玲斗への伯母さんの言葉が刺さります
「ただ一つだけアドバイスするならば、この世に生まれるべきでなかった人間などいません。
どこにもいません。
どんな人間でも、生まれてきた理由があります。そのことだけは覚えておきなさい」
この言葉、やはりグッときました…
誰の命だって大切な命です
自分なんか生まれなきゃ良かった
という思いにさせないために
私も母をやり
また、保育士をして
子どもたちの心を育てるという使命に
立ち向かっています
1人でも多くの子どもたちが
大切にされた記憶を心に覚えていて欲しいです
その記憶が大人になった時に
きっとその子を支えてくれるはずだから
クスノキの神秘
本も分厚く、展開がゆっくりなので、
話に乗るまでは
少しゆったり長く感じるかもしれません
でも、クスノキという
神秘さ、偉大さ、存在感が
そのゆったりとした
話の中でしっかり伝わってきます
東野圭吾さんのお話ですが
殺人は起きません
なので、いつもの
ミステリー小説ではありませんが、
じんわり、優しさが
胸に広がっていくようなお話でした
24年春には、第2弾が刊行予定だそうです!