本日の読書感想文




くもをさがす

​西加奈子


あらすじ 


西加奈子さんが、カナダのバンクーバーで乳がんになり、どんなことを感じ、どんなことを想ったのか…というノンフィクション。


がんと闘うのではない。

がんは苦しいだけの治療ではない。 


西加奈子さんにしかできない、

「がんとの生き方」を感じられるお話です。



グッときたポイント 


グッときたのは、最後です


これまで西さんの後ろから、

そうなんや、そうだったんやな、と

彼女の話を聞いていたのに、

最後に急に西さんは振り返って私を見てくる

 


私を真っ直ぐ、

真正面からしっかり見て、

そして言葉を投げかけてくれるのです



彼女に私が見えていたことに驚いて

そして、嬉しくて

涙が出ました


きっと、あなたのことも西さんには見えるはず


ぜひ読んで

西さんと対面してみて下さい




こんな人におすすめ 


素直な文章を読みたい方におすすめです


西加奈子さんは、真っ直ぐで素直で

隠しごとをしません

自分を良く見せようともしない


でも、だからこそ凄いなぁ…と思うのです

カッコいいと思う

それは、バンクーバーに住んでいるから

生まれる感覚なのかなぁ


日本は少し窮屈なところが

多いのかもしれませんね

周りを気にし過ぎずに生きたいものです



    

​ 
 どうしても目につくのが、「NGコーデ」や「オバ見え」「若見え」「イタ見え」などという言葉だ。

 40代には40代に向けた「適切な」コーディネートや髪型があり、老けて見えてはいけない。
 つまり、「オバ見え」ではなく「若見え」を目指すべきだ。
 だが、年齢を考えず、好きな服や髪型にトライするのは危険だ、なぜならそれはあなたを「イタいおばさん」に見せるから。

 40年以上一生懸命生きて来たんやから、ええ加減好きな恰好させてくれや、と思うし、実際私は、自分の好きな恰好をしている。

                         (中略)

 そもそもどうして、ファッションにNGがあるのだろう。
 もちろん、冠婚葬祭にはこの概念はある程度必要だと思う。でも、誰も傷つけないはずの、自分を幸せにするために楽しむファッションに「やってはいけないこと」があるのはどうしてだろう。



西さんのこの感覚には同感しかないです
私たちは、ファッションを選ぶ権利がある

40代がなんだ、と思う
着たいものを着て
履きたいものを履く

周りがどう思うかじゃなくて
自分がどうしたいか

やっぱりこの感覚は
特に日本にいるからこそ
大切にしていきたいと改めて思いました