『あっぱれ北斎!光の王国』展。 | vivienne sato
雑誌「ソトコト」の小黒社長が銀座の自社ビルで面白い展覧会を開催しております。
昨日その展示会場で、オープニングイベントと生物学者でもあり独自のフェルメール研究で著名な福岡伸一さんと江戸エコ学の火付け役の石川英輔さんとの対談がありました。どちらも私がとても敬愛する学者さんたちです。。。

昨年催した「フェルメール光の王国展」についで、「あっぱれ北斎!光の王国展」(~3/31sun)。
http://www.vermeer-center-ginza.com/

今回は北斎の「富嶽三十六景」(表富士36景+裏富士10景)、「諸国瀧廻り全作品」(8景)を約倍の大きさ(現代人の馴染みのある液晶画面32インチの大きさ)に引き延ばし展示。

ここでの作品はフェルメールの時と同様に、色解析とデジタル技術を用いて全作品を一挙に再生し、作家が生きた「時間」そのものを展示するという試み。
「画家」=「科学技術者」という福岡館長の視点からその試みはなされました。

フェルメールのラピスラズベリ(ウルトラマリンブルー)と北斎のベロ藍(プルシアンブルー)との関係性。フェルメールの光と時間の虚ろいと北斎の運動の平衡点が崩れるほんの一瞬の描写。
またミクロからマクロまでの視点。。。
また北斎のコマ送りアニメーション装置も展示。

オリジナルの作品群ではありませんが、その文字通り解析と理解を深めるには大変素晴しい展覧会です。素晴し過ぎます。。。
「赤富士」と「黒富士」を並べて鑑賞出来たり、「富嶽三十六景」や「諸国瀧廻り」全作品をあれほど美しい色合いで鑑賞出来ることは至福なひとときです!!!おススメ!


北斎のベロ藍の再現は透明感を通り越して崇高的でもありました。。。