3軸操体を使った、頸の圧痛操法 | 癒快堂・ヒーリングセンター

癒快堂・ヒーリングセンター

丸亀駅徒歩2分の鍼灸治療院・健康茶工房・セラピールーム

 頸の圧痛操法は、自分自身に対する一人操体でも使いますが、他者への施術の際に、使い勝手がとっても良いです。一人操体でやれば、自分自身のセルフケアに役立ちますし、他者への施術の練習にもなります。頸は疲れやすい所なので自分の日々のメンテナンスに取り入れるのは、施術の練習にもなり、とってもお得な感じがします。

 

基本的な頸の圧痛操法のやり方

①頸部に中指を当て、最大圧痛点を押さえる

②圧痛が消えるように頸を動かす。

③数秒間持続したのち脱力。

端的に言うと上記だけです。ご参考までに長くなりますが、操体法の基本型として紹介されている文章をそのまま記載します。

(1)頸部に中指を当て、胸鎖乳突筋の後方を探ると、頸椎の形態異常や硬結・圧痛があり、棘突起(首のまん中)・横突起(横)のひずみにふれる。

(2)硬結・圧痛があれば、あごを突きあげ、胸をブリッジのように思いっきり張らせ、硬結・圧痛方向に(イ)顔を回旋させる、または(ロ)顔を傾倒させる、(ハ)回旋と傾倒を同時に行わせる。

(3)術者は患者の頸部をしめないように頸椎部に手をかけ牽引し、3~5秒後に瞬間脱力。(2回反復)

橋本敬三著『万病を治せる妙療法』 

 

 

 

3軸操体を使った、頸の圧痛操法の基本的やり方

 

 橋本敬三著『万病を治せる妙療法』の中に出てくる圧痛操法のやり方を、3軸操体に当てはめると、あごをあげた姿勢から、圧痛側に側屈して同側に捻転します。1軸目(後屈)2軸目(圧痛側へ側屈)をすると3軸目(圧痛側への回旋)が動きが導き出せます。

 3軸操体に関する詳細は、今昭宏先生の著作やDVDなどを参照してください。3軸操体の原理は、たとえ分かったとしも、瞬時に頭の中で軸の合成をするのは至難の技です。そこで基本的な動きに関しては、パターンを丸暗記して使っちゃています。

 

  基本パターン: 後屈して、側屈したら、側屈と同じ方向にねじる(3軸のルール)

 

1軸目:あごを突きあげ、胸をブリッジのように反らす(後屈)

2軸目:圧痛点がある方向に頭を側屈する(側屈)

3軸目:同じ方にねじる(回旋)

『万病を治せる妙療法』で紹介されているやり方のうち、(ハ)回旋と傾倒を同時に行わせる。が複雑な動きとなる3軸操体に近そうです。

頸の圧痛操法、3軸操体の応用編

 本来3軸操体では楽、楽、楽と3回、快情報を追います。スタートの1軸目で、楽のポジションをとります。2軸目で、どう動くと楽かを探し、3軸目では、1軸目と2軸目の動きから軸の合成がされるように法則に従って、動くことで楽になります。

 上記の基本パターン(後屈して、側屈したら、側屈と同じ方向にねじる)は圧痛点に対して緩むよう自然な動きですが、もしかしたら圧痛点のある方に側屈や回旋するよりも、反対側に側屈や回旋する方が、圧痛がなくなったり、気持ちよさがあったりするかもしれません。下記は2軸目までは楽、楽と追っていますが、3軸目の合成が圧痛点とは反対側への側屈になるので、楽かどうか注意が必要でしょう。

 

 応用パターン: 後屈して、ねじったら、ねじった方向と逆に側屈(3軸のルール)

 

1軸目:あごを突きあげ、胸をブリッジのように反らす(後屈)基本パターンと共通

2軸目:圧痛点がある方向に頭をねじる(回旋)

3軸目:その反対に側屈(側屈)←例外)圧痛点と反対側

 

 もしくは1軸目の後屈が嫌で、前屈や側屈や回旋から始める必要があるかもしれません。いづれにせよ、楽、楽、楽を追っていきます。

 軸の合成が頭の中で、臨機応変に対応出来れば、良いのですが、そんなに瞬時に軸を合成することは私には出来ません。覚えているパターンから組み換えたり、数少ない丸暗記しているパターンを当てはめることしか出来ません。

本来の圧痛操法は感覚に従うのみ

 3軸操体で軸の合成が面倒であれば、あまり難しく考えず自由に楽を追えばいいだけの話ではあります。本来の圧痛操法はそういうものです。

 大基本は圧痛が減じる方向に快感覚に従って不快⇒快へ動かせば良いだけです。三軸操体など使う必要は全くありません。圧痛がなくなるように、不快から快方向への動きをするだけです。他者に圧痛操法する際には、人の圧痛は分からないので、コリがなくなる動きを指標にします。

 簡単にかつ効果的に頸の圧痛操法をやるために、3軸操体で動きを型にはめています。基本はアゴをあげた姿勢から、圧痛側に側屈して同側に捻転します。かなり省力化が図られて頸の操法が気軽にできます。スマホなどで頸が偏り疲労して凝っている人が非常に多い今日この頃です。セルフケアでも他者への操法でも、3軸操体で頸の圧痛操法をやってみてはいかがでしょうか。